知って得する建物の豆知識 記事一覧
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知って得する建物の豆知識 158 遊郭建築「揚屋」 豪華で艶めいた空間 現存する遺構に一見の価値
「揚屋(あげや)」とは、江戸時代における遊郭建築の一つです。代表的な建物に、京都島原の「角屋(すみや)」があります。謹厳で伝統的な茶室や寺社建築が一方の日本建築とすれば、豪華で艶めいた空間が特徴の揚屋は(続く) -
知って得する建物の豆知識 157 多種多様な断熱材 繊維・硬質・吹き込み系 性能やコストで選択
09年6月より運用が開始された「長期優良住宅等計画の認定制度」では、躯体の劣化対策や耐震性が具体的な数値によってグレード分けされ、建設地域や施主の考え方によって仕様を決めることができます。認定項目の「(続く) -
知って得する建物の豆知識 156 ロケットストーブ 簡易・低コストで高熱効率 パーティーから防災まで
ロケットストーブとはどこかに飛んでいきそうな威勢のいい名前ですが、里山愛好家やアウトドア派、都市周辺部の戸建て住宅に住む人たち、防災関係者にジワジワと浸透している新しい形式のストーブです。 材料費は(続く) -
知って得する建物の豆知識 155 スキップフロア 空間連続で開放感 コスト上昇は避けられず
通常の住宅では1階、2階または3階それぞれが同一平面にあります。そして、それぞれの階層平面は独立した階段でつながっています。スキップフロアの階層構成は、各フロアは同一平面ではなく、半階または3分の1~4分(続く) -
知って得する建物の豆知識 154 〝瓦屋根〟の魅力 台頭する軽量商品 本格和瓦も根強い人気
最近はめっきり、瓦屋根の住宅が減りました。原因は、阪神・淡路大震災や東日本大震災のテレビの空撮で映し出された、倒壊した日本家屋の映像ではないでしょうか。特にお寺や古い造り酒屋、農家などが、叩きつぶさ(続く) -
知って得する建物の豆知識 153 適切な換気計画を場所ごとに機器選択 フィルター付き、熱交換型の採用も
住宅やオフィス内で人が活動・生活すれば、当然ながら空気が二酸化炭素などで汚染されます。また、化粧品やスプレー、生活財、建材、家電製品からも、微量ですが有害なガスが放散されています。更に最近の住宅は、(続く) -
知って得する建物の豆知識 152 仕上げのベース〝下地〟 目に見えずとも重要 住宅性能を左右
下地(したじ)というと、一般的にはお化粧などのファンデーションをイメージしますが、建築では最終仕上げ=化粧仕上げのベースメントを意味します。建築はすべての部位が化粧仕上げで覆われ、下地は目に見えない部(続く) -
知って得する建物の豆知識 151 エネルギー自立の住宅 「オフグリッド」に期待 省エネ設計・設備が前提
近年、「スマートグリッド」という言葉をよく聞きます。グリッドは「格子」の意味です。格子状のイメージを電気の配線やインフラの配管に例えたのが、ここでいう「グリッド」です。そして、それらインフラに太陽光(続く) -
知って得する建物の豆知識 150 プレカットで品質安定 〝原寸大の模型づくり〟 功罪相半ばする加工
昔はすべて現場で作業 昔の木造住宅の現場には〝下小屋〟と呼ばれる木材の加工場があり、ここで棟梁が木材に墨付けをしたり、継ぎ手や仕口と呼ばれるジョイント部の加工をしたりしていました。木材は棟梁(とうりょ(続く) -
知って得する建物の豆知識 149 人気高まる塗り壁 耐久性を要確認 無機系塗材に注目
最近は、塗り壁の人気が高まっています。サイディング材特有の目地の多さが外観のグレード感を損なうことから、それに代わって、若手建築家の設計事案などでも塗り壁を目にすることが多くなりました。ただし、その(続く) -
知って得する建物の豆知識 148 アドラーの人格理論 顧客心理7分類 商談時の参考に
今回は建築のお話は一休みして、顧客分析をテーマにします。 ユングやフロイトと並ぶ心理学の巨頭でありながら、なぜか知名度の低いのが、ウィーン生まれの心理学者アルフレッド・アドラー(1870~1937年)です。(続く) -
知って得する建物の豆知識 147 接合部守るコーキング剤 樹脂性糊で隙間接着 補修や防水、多用途で活躍
建築物は、様々な部品や部材の集合体です。それらの接続部は直づけされるのではなく、必ずクリアランス(目地=めじ)を取ります。部品・部材の熱による膨張や収縮を逃がすための工夫で、これがないと、部材・部品の(続く) -
知って得する建物の豆知識 146 人気のウッドデッキ 人工・天然木の特徴は 一長一短、用途様々
一般的な施主の志向として、建物が完成すると、がぜんエクステリアに関心が向くようです。地面が露出した敷地の周りをフェンスで囲んだだけでは「住まい」とは言い難い、という感覚をもつようになるからでしょう。(続く) -
知って得する建物の豆知識 145 施主の志向に変化 「都市型・和風」が主流 建築家と〝友達化〟の弊害も
最近では、クライアント自ら気軽に建築家に家の設計を頼むようになりました。インターネットの発達で、建築家のプロフィールやデザインを簡単に閲覧・比較できるようになったことも、一因ではないでしょうか。デザ(続く) -
知って得する建物の豆知識 144 高気密なアルミサッシ 冬の結露が弱点 昨今は樹脂入りが一般的
住宅の窓回りといえば、今ではアルミサッシが当たり前です。日本で最初にアルミサッシが使われたのは、1932年に村野藤吾氏が設計した「近三ビル」(東京・日本橋)とされています。純粋なアルミサッシではなく、鋼製(続く) -
知って得する建物の豆知識 143 縦長窓と横長窓 採光・通風で異なる効果 「視線遊ばせる」観点で選択を
窓の形状には縦長と横長があります。単に形状の違いだけではなく、木構造の場合などは、縦長窓と横長窓で構造的な意味合いが異なります。 構造強度への影響に差 同じ面積の縦長窓と横長窓を比較したとき、面積が(続く) -
知って得する建物の豆知識 142 「グリッドプラン」で設計の素案作成 尺とメーターで高騰抑制
設計の最初に行う作業が、エスキースの作成です。エスキースとは下図や素案といった意味で、細かい寸法を入れないスケッチのようなものです。 間取りやデザインを決めるためのエスキースには、2つの方法があ(続く) -
知って得する建物の豆知識 141 外構のゾーニング 利便・安全考慮し設計 庭や境界6つで構成
外構(がいこう)とはエクステリアデザインのことです。外構は植木や駐車場のレイアウトを漫然と考えるのではなく、ゾーンで考えることが大切です。その方法を「ゾーニングプラン」と言います。 外構は大きく、(1)(続く) -
知って得する建物の豆知識 140 視点変えW杯観戦 新設のスタジアム 共通点は〝開放感〟
残念ながら日本のグループリーグ敗退も決まり、安心してW杯を観戦できるようになりました。 試合は、複数の会場に分散して行われています。テレビに映る白熱した試合の合間に、スタジアムの建築にも目を向けてい(続く) -
知って得する建物の豆知識 139 様々な外壁素材 住宅性能を左右 モルタル、漆喰も復活
風雨や雪、暑さ、寒さ、騒音などから生活空間を守るのが、外壁と屋根です。外壁素材の選定に当たっては外観イメージと共に、耐候性や耐久性、遮音性、断熱性など住宅の基本性能を決定づける重要な要素も考慮する必(続く)