知って得する建物の豆知識 記事一覧
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知って得する建物の豆知識 109 2R+T=600 下りに大きな危険
以前、「階段3年、トイレ5年」というお話をしました。住宅の設計において、きちんと階段が納められるようになるのに3年、トイレは5年掛かるという意味です。ただし、これはトイレが汲み取り式で、位置と使い勝手に(続く) -
知って得する建物の豆知識 108 住宅の重さ 効率よく荷重を逃がすには
建物の重量は木造、鉄骨造、コンクリート造など構造種別によって異なります。また、住宅なら家財や収納物の重量が加算されます。建物本体の重量を固定荷重(死荷重)、家財などの重量を積載荷重(活荷重)と呼び、2つ(続く) -
知って得する建物の豆知識 107 CO2の容量 海の吸収力に期待
地球温暖化の防止策として常に意識する必要があるのが、CO2の削減です。最近ではレンタカー排出量が明記されていますし、物販でも輸送に係るCO2発生量を表記したものがあります。しかし、そこではキログラムやトン(続く) -
知って得する建物の豆知識 106 安息角 擁壁建て替えは大変
安部公房原作の映画『砂の女』では、昆虫採集に来た男が、すり鉢状砂丘の底に住む女(岸田今日子)の家に閉じ込められる『不条理』を描いています。そして、砂について『安息角』(あんそくかく)の説明が出てきます。(続く) -
知って得する建物の豆知識 105 低炭素住宅の認定 税制優遇も魅力
次世代省エネ住宅、エコポイント制度、長期優良住宅認定制度と続いてきた行政の〝エコ改革〟は、次の施策として『低炭素建築物認定基準』を掲げてきました。大きくは住宅と建築物(非住宅)という分類がされています(続く) -
知って得する建物の豆知識 104 フロアコーティング 有効な使い方を
賃貸物件で借り手が代わる時は、設備機器の補修や清掃、場合によってはフローリングの張り替えが必要なケースもあります。ここでよく使われるのが、フロアコーティングです。 最近の床材は基本的にUVコートが施(続く) -
知って得する建物の豆知識 103 烏口とCAD 生産性向上と画一化
建物を建てるには、設計図面が必要です。しかし、設計図という概念は明治期に西洋建築が日本に輸入されてから生まれたもので、それ以前は大工棟梁の頭の中に完成図があり、そのイメージに従い職人が建物を完成させ(続く) -
知って得する建物の豆知識 102 セルロースファイバー 可燃性防げば主流に
主流は相変わらずグラスウールですが、最近注目を集めている断熱材に、セルロースファイバー(以下セルロース)があります。 グラスウールの致命的な欠点は、施工が現場に委ねられている点です。現場の大工(続く) -
知って得する建物の豆知識 101 傾き修正工法 液状化で不同沈下
昨年の東日本大震災による液状化の被害は、広範囲にわたりました。未だに傾いたままの住宅で生活を余儀なくされている被災者も、少なくありません。傾斜が1000分の6程度になると、三半規管が傾斜を感知するため(続く) -
知って得する建物の豆知識 100 計量換気システム 花粉症には救いの神
歴史的に見て、日本の住まいは開放的に作られてきました。現在でも農村地帯に行けば、障子などが開け放たれた住まいを目にすることができます。国土環境的にも、主たる文化圏が温暖な太平洋側地域、つまり亜熱(続く) -
知って得する建物の豆知識 (99) 常水面 液状化リスクに関係
先日、リニューアルした東京駅は免震構造が装備されています。既存基礎の左右に杭を打ち込み、この杭に梁を渡し、この梁で基礎を受けて、荷重を逃がしながら免震機構を基礎下に挿入しています。大変な難工事で(続く) -
知って得する建物の豆知識 (98) 太陽熱温水器 ローテクながら抜群のコスパ
先日、若手建築家数人に、最近のメーカー主導によるスマートハウスをどう思うかと聞いたところ、非常に懐疑的な感想を聞かされました。 それは、機器生産にかかわる環境負荷の問題、機器寿命とイニシャル(続く) -
知って得する建物の豆知識 (97) カーボン・コンポジット 高い強度持つ繊維素材
先月末、オランダのアムステルダムに、『巨大な浴槽』と呼ばれる建物が登場しました。約10年がかりの改修工事を終えた、アムステルダム市立美術館の新館です。 オランダの建築界はワイルドなデザインが特(続く) -
知って得する建物の豆知識 (96) 京間と江戸間 変幻するモジュール
足が先か靴が先か? 京間はこれと逆の発想で、畳のサイズから基本モジュールを決めます。畳1枚は1910ミリ×955ミリのため、柱寸法が120ミリと仮定すると基本モジュールは985ミリとなります。京間は畳の(続く) -
知って得する建物の豆知識 (95) サイディング 施工性の良さでシェア席巻
戸建て住宅の外壁材としては湿式モルタル、吹き付け材、タイル、金属パネル、軽量コンクリートパネル材などがあります。現在、最も多く使われているのはサイディング材で、新築戸建て住宅のおよそ6割を占めてい(続く) -
知って得する建物の豆知識 (94) ハードウッド 南洋材が注目の的
建築用の木材には杉や桧(ひのき)、松など多くの樹種が使用されます。木材の性質によって構造材、造作材、建具材、仕上げ材など、まさに適材適所で使い分けられてきました。しかしながら、ことエクステリア材に(続く) -
知って得する建物の豆知識 (93) 几帳面 間仕切りが語源
世の中は夏休みということで、今回は少々気楽な話題です。以前「うだつが上がる」など建築の諺(ことわざ)についてお話しました。その続きです。 よく「あの人は几帳面(きちょうめん)だから」などと言いま(続く) -
知って得する建物の豆知識 (92) 地中熱利用 規制必要な時期に
原発4基の発電量節約 地中熱利用の方は特別な場所は必要なく、日本全国どこでも利用できます。地中内部の温度は、外気温に比べ1年中安定しており、ほぼ14度前後に保たれています。この安定した温度を夏は(続く) -
知って得する建物の豆知識 (91) ヒートブリッジ 細い、強靱な構造体でつなぐ
熱は常に、高い方から低い方へ流れます。建築物の断熱が魔法瓶のように全く均一であれば、時間の経過に従って一定の熱が均一に失われていくだけですが、そのような断熱方法は現実には存在しません。 断熱(続く) -
知って得する建物の豆知識 (90) ガラスの防犯性 大きさとウラハラ
一般ユーザーが住まいに望むもののうち、比較的上位に来るのが『大きな開口部』です。 戸建て侵入犯の7割が「窓」 しかし、これは防犯上の弱点にもなります。現に警視庁の調査によれば、戸建て住宅に(続く)