知って得する建物の豆知識 記事一覧
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知って得する建物の豆知識 118 コンクリートの品質 理想条件下なら100年 水分、空気が影響
コンクリートはセメント、砂、砂利、水を混ぜ合わせて造られます。砂は細骨材、砂利は粗骨材とも呼ばれます。最近は良質な山砂の確保が難しく、細骨材に海砂を使う例もありますが、その場合には十分な洗浄を行い、(続く) -
知って得する建物の豆知識 117 関心高まる大規模木造 工夫施した多彩な工法 法の施行で補助金も
本紙6月18日号でもお伝えしましたが、大規模木造建築物に対する関心が高まっています。大規模木造建築物(以下、大規模木造)には、高さが13m超・軒高9m超・階数が3以上・延べ面積が500m2超の1つでも条件を満たせば(続く) -
知って得する建物の豆知識 116 プリツカー賞 建築界のノーベル賞
建築家に与えられる賞には、様々なものがあります。最も名誉あるものとしてマスコミなどで報道されるのが、プリツカー賞です。少し大げさですが、建築界におけるノーベル賞とも言われ、最近では伊東豊雄氏が受賞し(続く) -
知って得する建物の豆知識 115 トップランナー基準 緑とオレンジで達成度を表示
エネルギー消費効率の基準の決め方には、3つの方法があります。対象機器のすべての製品が基準値をクリアすることを目標とする最低基準値方式、対象機器のすべてが平均値としてクリアすることを目標とする平均基準(続く) -
知って得する建物の豆知識 114 北欧の巨匠 ヤコブセンの魅力衰えを知らず
最近の住宅購入層は、世代の若返りが顕著です。また、こうした若い層は「デザイン」という言葉に敏感で、メディアを通じて様々なデザイン情報を得ています。ただし、北欧を中心としたモダンデザインに趣向が偏在し(続く) -
知って得する建物の豆知識 113 建築のことわざ 生活にかかわるもの多し
久しぶりに、建築にまつわる諺(ことわざ)をお届けしたいと思います。 建築用語で平らな状態を「陸(りく・ろく)」、その反対を「不陸(ふりく・ふろく)」と表現します。「ろくでなし」とは「陸(ろく)ではないこと(続く) -
知って得する建物の豆知識 112 高反射率塗料 電磁波はね返し、省エネ効果
5月9日、ついに二酸化炭素(CO2)の大気中平均濃度が400ppmを超えました。それが原因かどうかは即断できませんが、今年の夏も炎暑が伝えられています。 最近の住宅では、耐震性を上げるため重量のある瓦やスレート(続く) -
知って得する建物の豆知識 111 釘の強度 コンピューターで技術進むも
木造住宅の強度を上げるため、ホールダウン金物や筋交い金物が多く使われるようになりましたが、木構造の基本は釘打ちにあります。根太や胴縁、合板の取り付けは釘が主役です。特に最近は、構造用合板を使って耐力(続く) -
知って得する建物の豆知識 110 指物師 職人共通のDNA
今回のタイトルは「さしものし」と読みます。「指す」とは、古い建築用語で材が別の材に貫入していることを意味し、「指物」とは箱や屏風衝立など、スケールの小さい家具類のことです。現代でも仕上げの精度を要す(続く) -
知って得する建物の豆知識 109 2R+T=600 下りに大きな危険
以前、「階段3年、トイレ5年」というお話をしました。住宅の設計において、きちんと階段が納められるようになるのに3年、トイレは5年掛かるという意味です。ただし、これはトイレが汲み取り式で、位置と使い勝手に(続く) -
知って得する建物の豆知識 108 住宅の重さ 効率よく荷重を逃がすには
建物の重量は木造、鉄骨造、コンクリート造など構造種別によって異なります。また、住宅なら家財や収納物の重量が加算されます。建物本体の重量を固定荷重(死荷重)、家財などの重量を積載荷重(活荷重)と呼び、2つ(続く) -
知って得する建物の豆知識 107 CO2の容量 海の吸収力に期待
地球温暖化の防止策として常に意識する必要があるのが、CO2の削減です。最近ではレンタカー排出量が明記されていますし、物販でも輸送に係るCO2発生量を表記したものがあります。しかし、そこではキログラムやトン(続く) -
知って得する建物の豆知識 106 安息角 擁壁建て替えは大変
安部公房原作の映画『砂の女』では、昆虫採集に来た男が、すり鉢状砂丘の底に住む女(岸田今日子)の家に閉じ込められる『不条理』を描いています。そして、砂について『安息角』(あんそくかく)の説明が出てきます。(続く) -
知って得する建物の豆知識 105 低炭素住宅の認定 税制優遇も魅力
次世代省エネ住宅、エコポイント制度、長期優良住宅認定制度と続いてきた行政の〝エコ改革〟は、次の施策として『低炭素建築物認定基準』を掲げてきました。大きくは住宅と建築物(非住宅)という分類がされています(続く) -
知って得する建物の豆知識 104 フロアコーティング 有効な使い方を
賃貸物件で借り手が代わる時は、設備機器の補修や清掃、場合によってはフローリングの張り替えが必要なケースもあります。ここでよく使われるのが、フロアコーティングです。 最近の床材は基本的にUVコートが施(続く) -
知って得する建物の豆知識 103 烏口とCAD 生産性向上と画一化
建物を建てるには、設計図面が必要です。しかし、設計図という概念は明治期に西洋建築が日本に輸入されてから生まれたもので、それ以前は大工棟梁の頭の中に完成図があり、そのイメージに従い職人が建物を完成させ(続く) -
知って得する建物の豆知識 102 セルロースファイバー 可燃性防げば主流に
主流は相変わらずグラスウールですが、最近注目を集めている断熱材に、セルロースファイバー(以下セルロース)があります。 グラスウールの致命的な欠点は、施工が現場に委ねられている点です。現場の大工(続く) -
知って得する建物の豆知識 101 傾き修正工法 液状化で不同沈下
昨年の東日本大震災による液状化の被害は、広範囲にわたりました。未だに傾いたままの住宅で生活を余儀なくされている被災者も、少なくありません。傾斜が1000分の6程度になると、三半規管が傾斜を感知するため(続く) -
知って得する建物の豆知識 100 計量換気システム 花粉症には救いの神
歴史的に見て、日本の住まいは開放的に作られてきました。現在でも農村地帯に行けば、障子などが開け放たれた住まいを目にすることができます。国土環境的にも、主たる文化圏が温暖な太平洋側地域、つまり亜熱(続く) -
知って得する建物の豆知識 (99) 常水面 液状化リスクに関係
先日、リニューアルした東京駅は免震構造が装備されています。既存基礎の左右に杭を打ち込み、この杭に梁を渡し、この梁で基礎を受けて、荷重を逃がしながら免震機構を基礎下に挿入しています。大変な難工事で(続く)