知って得する建物の豆知識 記事一覧
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知って得する建物の豆知識 346 レジリエンス住宅 最強の〝全部入り〟
近年は気象の振れ幅が大きく、気温や雨量、積雪、突風、高潮などがその地域の記録にないような歴史的数値を示すようになってきました。これは日本だけでなく、米国や欧州、南米など地球全体に起きている現象です。(続く) -
知って得する建物の豆知識 345 混構造 コスト高も様々なメリット
住宅や商業建築、オフィスビルなどは一般的に用途や経済性、法規制に合わせて鉄筋コンクリート構造(RC造)、鉄骨構造(S造)、木造(W造)など単構造で作られます、それぞれにメリットはありますが、建築条件によっては(続く) -
知って得する建物の豆知識 344 建築の納まり 経験と感覚が物を言う世界
「納まり」とは意匠、構造、設備に共通して使う言葉で、複数の建材や設備機器、構造材同士がどのように接続するかを示す言葉です。「納まりが悪い」「納まりがよい」と言いますが、実際の使い勝手や施工のし易さを(続く) -
知って得する建物の豆知識 343 ヴァナキュラー(Vernacular)建築 暗黙知である地域技術に驚嘆
筆者が若かりし、1965年ごろ、東京藝大の山本学治教授(建築構造・1923~1977)の対面講義を受けたことがあります。教授はヘビースモーカーで「パール」という銘柄のタバコを指先が焦げそうになるまで吸い、灰皿には(続く) -
知って得する建物の豆知識 342 木造ハイブリッド構造 建設各社が取り組み
最近は主構造に木材を使う建築物が増えています。従来はRC造(鉄筋コンクリート造)やS造(鉄骨構造)が使われてきた中高層建築物についてです。増加の理由はSDGsや脱炭素を達成するために、鉄やコンクリートの使用量(続く) -
知って得する建物の豆知識 341 壁材の選択 無垢材、健康建材として評価
インテリアにおける壁の面積は非常に大きく、例えば平面積が20m2の部屋の場合、開口部などを除いても壁面積はおよそ30m2近くあります。また、廊下などは平面積と壁面積の割合は極端に壁面積が大きくなります。天井(続く) -
知って得する建物の豆知識 340 面白い建築用語 重要な〝ケレン〟作業
久しぶりに、面白い建築用語についてお届けいたします。まずは「出角(ですみ)と入角(いりずみ)」です。出角とは建物の出っぱりであり、入角とは建物の凹んだ部分のことです。出角は分かりますが、出っ張ってもいな(続く) -
知って得する建物の豆知識 339 汚水排水の歴史 長かった不衛生の時代
歴史的に都市のインフラ整備は建築物や道路以外に上下水道の完備が重要です。疫病や伝染病の蔓延はほとんどが給排水の未整備が大きな要因になっていました。古い時代の優れた排水設備として有名なのはインダス文明(続く) -
知って得する建物の豆知識 338 ドア 開閉は安全性を考慮
建具類の中で室内ドアは最も身近な存在です。それゆえ、そのデザインや仕様、手触りなどは、使い勝手や快適性を大きく左右します。 ドアの仕様は屋内用と屋外用に分かれます。屋外用は風雨や紫外線にさらされ(続く) -
知って得する建物の豆知識 337 曲面の壁や天井はどう造る 職人の腕がモノを言う場面も
建築は基本的に平面で構成されています。しかし、デザイン的に曲面(R面)を取り入れることで、自然物に近いイメージが付加され、より身近な造形として建築を感じることができます。 曲面には二次曲面と三次曲(続く) -
知って得する建物の豆知識 336 床材の選択 色柄よりも体感や質感
インテリアは床・壁・天井という3つのエレメントで構成されています。天井は日常触れることはなく、視覚からは最も遠い位置にあり、質感よりも形状が重要です。壁は手や身体で触れることがあり、視覚的にも、天井(続く) -
知って得する建物の豆知識 335 音の性質と遮音 材質と重量が左右
音の三要素は「大きさ」「高さ」「音色」です。大きさは振動の振れ幅で、高さは1秒間の振動数(周波数)、音色は音の波形により変化します。分かりにくいのは音色ですが、純音であれば単調なサインカーブですが、楽(続く) -
知って得する建物の豆知識 334 外壁の素材 モルタル、飛躍的に性能向上
主に住宅分野で使われる外壁には大きく分けて5種類あります。定尺で造られたパネルや板を下地に取り付ける「サイディング」、セメントを主材料にして吹き付けやローラー、手塗りで仕上げる「モルタル」、軽量気泡(続く) -
知って得する建物の豆知識 333 「火山のふもとで」 現実突き詰めて、本質の美へ
建築家が主人公の小説は「美しき町」(佐藤春夫)や「ランドマーク」(吉田修一)、「水の迷宮の夢」(ヨシフ・ブロツキー)など多数ありますが、建築そのものや、建築事務所の仕事についての蘊蓄(うんちく)を中心に、描(続く) -
知って得する建物の豆知識 332 照明計画 配線計画と合わせて進行
照明は、暮らしの中にゆとりやくつろぎを演出する効果をもたらし、生活に潤いを与えてくれます。照明の使い方一つで、住空間のイメージは大きく変わります。新築時の照明計画は間取りの変更で大きな影響を受けます(続く) -
知って得する建物の豆知識 331 アースシップ SDGsにつながる持続可能な生活
世界には思いもよらない、想像を超えた建築物がたくさんあります。映画にもなっていますが、ピカソやアンドレ・ブルトンが絶賛し、フランス政府指定の重要建造物となった「シュヴァルの理想宮」は、フランス南部オ(続く) -
知って得する建物の豆知識 330 工事記録の真性 追いつけないデジタル技術
国や地方自治体が発注する公共工事などでは工事記録が義務付けられています。これは、手抜き工事が横行した高度成長期に建築物の品質を担保するために考えられた方法です。各施工段階ごとに、設計図書、仕様書に規(続く) -
知って得する建物の豆知識 329 デザインの言語 現代は企業ブランディングに
60~70年代において、建築のデザインは音楽や絵画、彫刻などを包括する哲学であり、哲学は言葉で表されるという概念が支配していました。言語による建築デザインが隆盛を極めており、多くの建築家は戦後の日本的な(続く) -
知って得する建物の豆知識 328 壁面緑化 メンテナンスが何より大事
壁面緑化とは、建物や構築物などを植物で覆うことで、緑で覆われたコンクリートの外壁やエクステリア、土木構築物は目に優しく、あまり美しくないデザインであっても、それを覆い隠し環境に溶け込ませることができ(続く) -
知って得する建物の豆知識 327 輸入設備機器 おしゃれだが故障に閉口
住宅系の新築不動産物件では建築物の付加価値を上げるために、キッチンや水回りに輸入設備機器を導入するケースが少なくありません。確かにデザイン性に優れた輸入機器はカタログ映えしますし、展示場に来場した奥(続く)