知って得する建物の豆知識 記事一覧
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知って得する建物の豆知識 320 ストリームライン・モダン 下地を作った〝時代のデザイン〟
少し時代設定の古いアメリカ映画などには、曲線を多用した美しいホテルなどが登場します。いわゆるアール・ヌヴォー様式とは異なる、どこか客船のデザインを彷彿させるテイストです。これはストリームライン・モダ(続く) -
知って得する建物の豆知識 319 ポーラスコンクリート 環境配慮の構造物が可能
コンクリートは堅固で蜜実、構造強度が高く建築物や橋脚などの土木構造物に使われるというイメージですが、隙間だらけ(空隙率は30%前後、自然の土壌は50%前後)の組成を持つポーラスコンクリート(以下PC)もあります(続く) -
知って得する建物の豆知識 318 金属屋根 環境面でも優れもの
屋根材には瓦などの粘土系、セメント系、セメントに繊維質を混入して薄く仕上げたスレート系、金属系があります。粘土系は他の材料に比べ重量があるので遮音性や断熱性に優れていますが、建物がトップヘビーになる(続く) -
知って得する建物の豆知識 317 注目の断熱材 初期投資より維持費用を重視
住宅用の断熱材には多くの種類があり、それぞれ高性能をうたっています。最近は消費者の嗜好の変化が顕著で、いわゆる「意識高い系」の建築家やクライアントはケミカル系断熱材を避ける傾向があります。また、ハウ(続く) -
知って得する建物の豆知識 316 不快指数 分かりやすい尺度も不当な扱い
以前は夏場になると「不快指数」という言葉が天気予報などでよく使われましたが、いつの間にか使われなくなりました。これは、一時はやった言葉狩りの影響で「不快」という言葉が一方的として、不快指数そのものの(続く) -
知って得する建物の豆知識 315 シトロエン 生物的挙動に魅せられて
建築家の好きな自動車の一つにシトロエンがあります。ステイタスを求めるベンツやBMWなどはあまり好まれません。その理由として、現在ではずいぶん薄まってしまいましたが、かつてはユニークなメカニズム満載の車(続く) -
知って得する建物の豆知識 314 地中埋設物 撤去費用もばかにできない
造成地では関係ありませんが、建替えなどのケースでは整地作業が必要です。まずは旧家屋を取り壊し、必要な植栽や庭石などをいったんは別の場所か、邪魔にならない場所に移動しておきます。大きな樹木などは地上ス(続く) -
知って得する建物の豆知識 313 建築鑑賞さしすせそ 設計の意図や理由に思いを馳せる
料理では調味料を入れる順序を「さしすせそ」にすると良いと言います。砂糖→塩→酢→正油(醤油)→味噌の順番に入れれば食材の味が引き立つという、先人の教えです。人気建築家や巨匠が設計した建築の鑑賞時にも、より(続く) -
知って得する建物の豆知識 312 ユニットとモジュール リサイクル性などで再注目
ユニットとは部品の単位を表し、モジュールは共通規格の既存部品を組み合わせて作る製品のことを指します。また、組み合わせる部品や要素の事をモジュールとも言います。LANケーブルの接続端子をモジュラージャッ(続く) -
知って得する建物の豆知識 311 トイレのウンチク 近代までは原始的な構造
今から数十年も昔の話ですが、ある衛生陶器メーカーの開発担当者と専門家向けのヨーロッパ建築ツアーに参加した事があります。この担当者はツアーの訪問する先々ではすぐにトイレにこもり、 撮影しまくっていまし(続く) -
知って得する建物の豆知識 310 ジャパンジスタイル 優雅な和のテイスト
6月20日まで東京の世田谷美術館で「アイノとアルヴァ 二人のアアルト」展が開催されてています。アルヴァ・アアルトはサーリネンと並び称されるフィンランド建築界の巨匠です。アイノはアルヴァの妻。夫婦で設計(続く) -
知って得する建物の豆知識 309 床材の変遷 〝暴れ〟をあえて許容も
日本の住宅における床材の変遷を見ると、明治以前は主に、畳か縁甲板が使われてきました。縁甲板(えんこういた・えんこいた)とは縁側や外廊下に使われる幅が3寸(90ミリ)程度の板材で、ここの雑巾掛けは子供の仕事(続く) -
知って得する建物の豆知識 308 物件写真の撮り方 Part2 高画素カメラは必要なし
前回に引き続き、今回も物件撮影の詳細です。 まずは撮影用カメラの画素数です。高画素であれば綺麗な画像が撮れると思いがちですが、高画素と奇麗な画像に相関はなく、使用目的に適した画素数が重要であり、闇(続く) -
知って得する建物の豆知識 307 物件写真の撮り方Part1 天地左右の中心にカメラを置く
以前、スマホを使った物件写真の撮り方を記しましたが、今回は更に踏み込んだ実践編です。撮影機材の基本はミラーレス一眼ですが、古いデジカメでも結構です。安価なミラーレスの中古で、APSサイズがお勧めです。(続く) -
知って得する建物の豆知識 306 コンクリートの進化 長寿化とメンテフリーが重要
コンクリートConcreteとは「固めた」「硬い」などの意味があり、半永久的な個体というイメージがあります。セメントに砂や砂利などの骨材を混ぜて、混練りしたものがセメントで、これを型枠に配置した鉄筋の中に流(続く) -
知って得する建物の豆知識 305 CLT 耐熱・断熱に優れるもコストに難
最近は中高層建築物を木構造にするニュースを目にします。従来、中高層建築物はRC造とS造の独壇場でしたが、木構造がニューカマーとして注目されています。 以前から大断面木構造そのものは存在しており、体育館(続く) -
知って得する建物の豆知識 304 日影規制 客観的に示す日影図が重要
昭和45~48年の高度成長期にはビルなどの建て替えや新築が多数発生しました。これに伴い、時間に追われたダンプカーやミキサー車などが交通法規を無視して爆走したことから、多くの事故を起こしました。また、工事(続く) -
知って得する建物の豆知識 303 夢窓国師 驚くべき空間性
日本を代表する作庭家として小堀遠州と共に尊称されるのが夢窓国師です。夢窓国師は鎌倉時代末から南北朝時代、室町時代初期にかけて活躍した臨済宗の禅僧で、建治元(1275)年に現在の三重県(伊勢国)で生まれました(続く) -
知って得する建物の豆知識 302 建築図面の種類 様々あって建物がある
建築には設計図が必要です。多くの職方に情報を伝え、間違いなく意図通りの建物を建築するための基本となるのが建築設計図です。設計図には多くの種類があり、それぞれが目的を持っています。また、建築は図面だけ(続く) -
知って得する建物の豆知識 301 人気の椅子三脚 実際に座って判断を
以前「知っておきたい椅子三脚」(265回)をお届けしましたが、今回は住宅購入者に人気の高い椅子を三脚選んでみました。 まずはThonet(トーネット社)のS64です。トーネットはブナ材を使った曲木の椅子で世界を(続く)