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記者が解説 住宅新報web週刊ニュース記事(7月2日~7月8日)

Pick Up!

  • JR東日本Gが不動産ファンド事業を加速
  • 大成有楽不の江戸川区ファミリーマンションが注目集める
  • 住友不、関電不の神戸再開発タワマンが人気

 1週間のランキング・トップ10から記者が気になる記事を3つピックアップしていきます。

 最初にご紹介するのは、5位の「社宅を子育て世代向け賃貸に、JR東グループ初の開発ファンド(2024/7/2配信)」です。鉄道を始めとした輸送サービスが主力のJR東日本ですが、近年は経営体制を見直し、不動産分野などの「生活サービス事業」に重点を置いています。今回の開発ファンド組成もその一環であり、豊富なアセットと経営リソースを持つ同グループが積極化している不動産ファンド事業とあって、業界の耳目を集めました。

 次は、2位の「江戸川区で分譲155戸 全戸ファミリー向け 大成有楽不(2024/7/2号)」です。都内の新築分譲マンション開発の記事は読者人気の高い傾向にありますが、当記事の物件はJR京葉線葛西臨海公園駅から徒歩15分、東京メトロ東西線葛西駅からはバス便と、都心物件と比べると不利な立地。そこで、特に子育て世帯に適した周辺環境や、広めの専有面積など、居住性の高さを訴求ポイントとしています。都心の事業好適地の希少化と高騰が進む中、立地に頼らない商品企画が以前にも増して重要となっている様子を感じます。

 最後は同じくマンション開発の記事で、8位の「住友不×関電不 神戸港を見下ろすタワマン 総戸数344戸 1期販売開始(2024/7/2号)」を取り上げます。両社が神戸市中央区で開発を進めている2棟のタワーマンションのうち、後発に当たる「EAST」棟が発売されました。こちらも駅からは徒歩16~17分と距離があるものの、先発の「WEST」と併せて大きな反響を呼んでいます。再開発の進む臨海エリアのタワマンということもあり、希少性や将来性への期待感から人気もうなずけますが、最大約116平方メートルの3LDK、最大2650~2800ミリの天井高、共用設備・施設の充実化など、仕様面でも高水準を目指したことが支持を集めた要因の一つでしょう。なお、記事中では触れていませんが、第1期販売の価格帯は5400万~9200万円(1LDK~3LDK)です。

 価格の高騰が進む中、立地の優位性だけでなく、「値段に納得のいく品質」が重視されている様子を反映した、今回のマンション2記事でした。

 

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