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大言小語 ビフォーアフター

 医療機関が施術する美容整形の前後の、いわゆる「ビフォーアフター」の写真掲載が原則禁止になるようだ。虚偽、誇大広告が散見され、消費者センターに寄せられる相談がいっこうに減らないからだ。

 ▼子供の頃の話だ。私の父親は、自営業と言いながらも下請け企業のために、休日はほとんどなかった。そうした中でも時折、家族旅行に連れ出してくれ、山猿のようだった私たち兄弟は、海に行く機会には心が躍らされたものだ。

 ▼事前に見ていた民宿のパンフレットは、豪華な食事、窓からの海辺の景色が非常に魅力的だった。母親も一緒に、昼間は少し沖合に出て、筏(いかだ)釣りを楽しみ、疲れた身体で宿に入った。

 ▼そこで驚かされた。炊飯器の米は前日の残りなのか3層に分かれて変色し、おかずは少なく、カビ臭い布団、海を望む景色はなかった。パンフレットは虚偽にあふれていた。

 ▼転じて不動産業界では、民泊への対応が始まった。その集客方法はネットを通じた情報提供だ。リフォームなどを行い、写真映えする「魅せ方」に各社の工夫が出る。

 ▼訪日外国人はネット検索で写真を見て、期待を膨らませ予約する。日本の日常の魅力を感じられるのが民泊の良さだが、極端な画像修正など、もし伝える情報に「ウソ」があれば、日本の「日常」は、どのように外国人に映るだろうか。