不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ 不動産屋の独り言 449 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 この営業妨害は損害賠償ものか 内見客を一喝、契約台無しに
当社で入居者を募集していた貸家を同業者が案内してくれて申し込みが入ることになった。貸家は連棟式で、隣には生活保護を受ける高齢男性が入居している。このブログでも書いた、「トイレが詰まり、あふれちゃって(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言448 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 定休確認をミス、内見案内できず ほんの少し配慮があれば…
都内の業者が管理・募集している物件を案内することになった。日曜日に物件の内見をするため内見依頼書を金曜日にFAXで送付すると、「現在はまだ入居中です。翌日の土曜日に退去しますので、その際に現地に鍵をセ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 447 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 お客さんからの難儀な相談 懲りない人に言葉は届かない
当社で以前に部屋を紹介した60代の女性から相談を受けた。電話の様子ではかなり深刻な話のようだ。電話の翌日には当社に来るという。名前を聞いても顔が浮かばなかったのだが、来店した顔を見て、「ああ、あの時の(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言446 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 15年ぶりに会った子供 あまりの変貌ぶりにため息
外出中に携帯電話が鳴った。「何時頃、店に戻りますか」と話す言葉遣いがどこかおかしい。きちんとした日本語のイントネーションではないような気がする。「15分ほどで戻りますので、よろしければその頃お越しくだ(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言445 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 別れても思い合う二人 すれ違い、なかなか埋まらず
以前、大震災の直後に更新契約に来た70歳くらいの男性Aさんについて書いたことがある。離婚した後に起きた地震で「地震を異常に怖がる奥様(Bさん)」を気遣っていた話だが、その続編だ。先日、更新契約に来た際もA(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言444 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ハートのない家主の対応 関係者無視では付き合えない
当社で管理している古い貸家がある。貸家といっても6畳と4畳半の和室がつながった2K。キッチンは狭いから食器棚と冷蔵庫を置いたら流し台の前に立つのがやっとという狭さだ。庭は広くて車も駐車できるが、相場より(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言443 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 意外だった値下げ交渉 長期経営は家主の手腕
当社で新築の時から30年近く管理しているマンションがある。築30年ではあるが、定期的にしっかりメンテナンスがされているため、築年数から想像されるような劣化は見られない。家主さんも、賃貸業が何たるかをよく(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言442 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 受験の春、憂鬱は不動産会社も 身勝手な客に本音言いたい
普段仲良くしている同業者から、今年、某一流国立大学を受験する高校生とその親から当社の入居者募集物件に申し込みをしたいとの連絡があった。ただし、条件付きで、落ちたらキャンセルする、とのこと。つまり、「(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言441 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 生活保護受給者からの相談 子の入院、支払遅れを心配して
多摩郊外のアパートに母子家庭の生活保護受給者が入居していて、先日、相談の電話があった。お子さんが昨年の暮れから入院していたそうで、「入院や施設への入所が3カ月続くと障害者手当がいったん打ち切られてし(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言440 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ブログの〝読み手さん〟から相談 不義理で失う財産もある
長くブログをやっていると、いろいろな読み手さんから相談を受ける。以前から読んでくれる人の相談もあれば、たまたま何かの検索ワードでヒットして該当する記事を読み、「この人に相談してみようか」となることも(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言439 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 駐車場貸主から依頼来たが… それなら、なぜ不動産屋なのか
駐車場の貸主から電話があった。「また1台空いてしまうので、お客さんがいたらよろしくお願いします」とのこと。 今までも特に管理会社はなく、当社が管理しているのは7台のうちの2台。当社管理の2台のうちの1台(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言438 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 勝手なことを言う弱者 自ら鍵交換した挙げ句…
率直に言って、障害があって生活保護を受けている入居者は大きく3通りに分けられると思う。高齢で身寄りもなく働くこともできない人、身体に障害のある人、そして、精神疾患で他の人と十分なコミュニケーションが(続く) -
何ともケチくさい話ではないか 退去後、自主契約の費用巡って 紙上ブログ 不動産屋の独り言 437 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉
退去して1カ月ほど経っている家族の奥さんが店にやってきた。敷金の清算も済んでいるし、内容的にも特に問題はなかったはず。何の用だろう、と不思議に思った。ちょうど来客中で商談の最中だったので、中に入って(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言436 賃貸現場の喜怒哀楽坂口有吉 元官僚の傲慢さにあきれる 更新通知の度に訪問命令
旧通産省に勤めていた元官僚が、退職後に当社が管理するマンションを夫婦で借りていた。だが、2年に一度の更新通知を送る度に不愉快な思いをさせられていた。 通知書には「契約のためのご来店日時をお知らせくだ(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言435 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 水漏れ被害で1カ月避難が必要 「その家賃、払うべきか」
娘から電話があった。「私の店のお客さんがアパートを借りていて、2階の人が水漏れを起こしてしまった。修理のために1カ月くらいアパートを出なくてはならなくて、その間のアパートの契約金や家賃は保険で出るみた(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言434 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 対照的な家賃滞納者 信頼・努力が大きな差に
二人の対照的な家賃滞納者がいる。一人は、多摩地域の古い1DKのアパートに入居している独身男性。和風レストランや居酒屋の調理師として生計を立てていて、私とは20年以上の付き合い。以前は結婚していて当社管理(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言433 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「金に汚いと得することはない」 度重なる文句、家主は退去望むが
以前もこのブログに書いた「金に執着する入居者」のその後の話。駐車場付きの戸建てを借りていたその入居者。車を所有していないので駐車場料金は加算せず貸していたが、業者が外装工事をする際、「この辺りは駐車(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言432 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家賃債務保証業者登録制度に思う 法整備こそ重要ではないか
家賃債務保証業者の登録が始まったようだが、私は現状のままでは2011年から始まった賃貸住宅管理業者登録制度と同様に成果は上がらないのでは、と見ている。仮に私が保証会社のトップであっても登録はしない。それ(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言431 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 当たり前の理屈が通らない家主 入居更新のため〝家賃差〟是正を
相場的に家賃が高めになったアパートがある。4室しかないのだが、入退去の時期の差によって家賃にもバラつきが出てきた。管理会社としては、できるだけ不公平がないように調整したいもの。なぜなら今の世の中、空(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言430 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 おとり広告の業者処分に思う 商売継続の敵、〝退場〟願う
先日、新聞報道で「おとり広告」により全国で42社が処分されたと知った。おとり広告とされるものは、(1)実際にはない物件(架空の物件)、(2)既に契約が完了していて空いていない部屋、(3)貸す気がない物件の3種類に(続く)