不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ 不動産屋の独り言 502 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 生活保護者の入院と役所の対応 本人の了解は誰が取るか
私がこの仕事に従事した時から30年の付き合いになる入居者Sさん。一人暮らしの老婦人で、年齢は80歳を過ぎている。今は多摩地域の某市で生活保護を受けているのだが、先日、本人から電話があった。 手続きの依(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 501 気の利かし方に自己満足 代替案で〝四方よし〟
当社ともう一社で、一般媒介で空室募集をしているアパートがある。もう一社、と言っても、特にADとかも付けないし、風呂なしの激安物件なので、業者としてはあまりうれしい物件ではないだろうから、問い合わせもめ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 500 クレーマー女性の契約更新 度を越す要求に振り回され
このブログでも記事にしている〝クレーマー老婦人〟が更新を迎えることになった。最近も「流し台の排水が詰まってしまった。こないだもオタクから連絡して見てもらったけれど、またすぐに詰まってしまって、あの時(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 499 家主さんからの面倒な依頼 着信履歴に驚かされて
電話が受けられない状況で携帯をマナーモードにしていたら何件かの着信記録があった。その中に(登録してある)立川警察の番号があった。 メッセージも残っているようだったので聞いてみることにしたのだが、正(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 498 万年家賃滞納者の更新(2) 改善を信じてラストチャンス
万年家賃滞納者の青年が、更新期日から半月遅れでやってきた。先日、「更新料は払えるが、来月分の家賃は待ってほしい」と言ってきたので、「不動産会社に常に立て替えさせるのは筋違い。連帯保証人の親に相談しな(続く) -
紙上ブログ 不動産の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 497 万年家賃滞納者の更新(1) 払えない理由も分からず
当社で家賃管理をしているアパートの入居者の話。毎月家賃が遅れて、入居してから4年間、ずっと半月は私の立て替えが発生している男性がいる。実際は男性2人でルームシェアしていて、2人とも上場企業の社員。ダブ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 496 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 このお客さんを信じる(2) 失敗認める素直さが魅力
母親のほうは、離婚後に大麻での逮捕歴が3度あった。子供も3人いるが、父親はすべて違っている。だから悪いという訳ではないが、生活は乱れ切っていたのだろう。3人の子供は養護施設にいるとか。Tさんは「自分の子(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 495 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 このお客さんを信じる(1) 別れた子供に会おうとしたが…
6年前のこと、30代半ばの男性が来店した。明るい笑顔で、「駅から遠くても構いません。ワンルームか1Kの部屋を紹介してください」と言う。職業は鳶職とのことで本人は審査が通るか気にしていたが、「心配ありませ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 494 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ADの弊害を思う それは管理会社の仕事では?
最近は賃貸入居者の募集広告にADが付かないもののほうが少ない。「ADを付けているのだから、契約の手続きは客付業者がやってくれ」という管理会社もあるし、先日は客付業者に重要事項説明書を作らせるケースもあっ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 493 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 身勝手な老婦人の頼みごと 相手の都合はお構いなしか…
数年前のことだ。入院中のSさんは私に電話してきて、「お宅に預けてある私の部屋の鍵をA商店の奥さんに届けてちょうだい。私の下着を届けてもらいたいから」と言ってきた。私は「まずその用件を相手が了解している(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言492 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 〝即入居可〟求める女性の電話 決まらないでよかったかも…
1月末、携帯に電話が入った。何となく線が細そうな若い女性の声。嫌な予感がし、少し警戒して話を聞くと、「ネットで見ているんですけど、昭島の7万円の貸家はすぐに入れますか」と言う。「はい、即入居可物件です(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 491 家賃滞納での更新は不可 妥協案、守られる保証もなく
多摩郊外のアパートの入居者Aさんが近く契約更新を迎えるが、家賃を7カ月も滞納している。さすがに、それでいて更新はできない相談だ。家賃は家主さんに直接振り込まれるが、家主さんも2カ月滞納するごとに手紙を(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 490 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 まさにグッド・タイミング 生活保護受給者の部屋探し
当社のウインドーには「立川市と武蔵村山市の生活保護受給者の部屋探しはしない」とハッキリ謳ってある。だが、どういう訳か生活保護のお客さんが後を絶たない。一つには、現在入居している受給者の人から「あそこ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 489 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 双子の部屋探しに四苦八苦 どう説明したらいいのやら…
先日、お客様の紹介で双子の兄弟の部屋探しを引き受けた。兄弟の仲はよく、どちらも独身だが、一緒に暮らすのではなく別々の部屋で探してほしいとのこと。まず一方から始め、次にもう一方と考えていたが、それが難(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 487 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 それは少し無責任では… 有り難い紹介者が一転
当社で店舗を借りているお客さんがいて、よく知人が部屋探しする際に紹介してくれる。先日も「母子家庭の友人が結婚することになったから」と紹介を受け、物件を案内すると、本命物件でないほうの部屋を気に入って(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 486 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 定休日に入った1本の電話 〝予想外の仕事〟に満足
当社はめったに連休は取らず普段は1週間のうち水曜日だけ。その休日に家でくつろいでいると携帯が鳴った。会社に掛かってくる電話は休日でも携帯に転送している。それは小さな個人経営の店が大手に対抗するために(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 485 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ブログ読者に辟易 相談話に乗ったものの…
私のPC版ブログには書けないことなので、こちらで書かせて頂きたい。長くブログをやっていると、不動産の話と関係なく相談を持ち掛けられる。大半は若い女性からである。「この人ならいろいろな経験をしていそうだ(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言484 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 これはなんだか怖い家族(6)(最終章) 毎度の〝非常事態〟にうんざり
夕方、そろそろ店を閉めようと思っていたときに例の母親からメールが届いた。その家族からのメールは正直ろくな用件ではない。「長男がこれから自殺すると言っている」という物騒な内容。もう、勘弁してくれ、とい(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 483 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 これはなんだか怖い家族(5) 付き合うのは辛いが・・・
しばらく音沙汰なしだったが、最近になって夜中にK氏から電話があった。表示される電話番号は登録してあるK氏のもので、私が電話に出るとK氏が「今、Yさんのアパートにいますが、管理会社の社長に私が投げ飛ばされ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 482 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 これはなんだか怖い家族(4) 真夜中に〝SOS〟メール
警察沙汰の騒ぎが一段落ついたある晩の真夜中に30通ものCメールが届いた。これまで携帯電話は枕元に置いて緊急時にはすぐに対応できるようにしてきたが、それが役に立ったことは一度もない。全くの誤解なのに真夜(続く)