不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ 不動産屋の独り言 400 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 真面目すぎるゆえの老婦人の苦悩 もう十分責任は果たしました
以前こちらのブログでも書いた入居者のその後の話。今のアパートに入居する際も事情があって契約金が用意できず、2人の息子さんにも頼むことができず八方ふさがりになっていた。このままでは部屋を借りることがで(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 399 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 会う度に大声で文句を言う入居者 あいさつもしないで
我が家から店に向かう途中に平屋の貸家がある。そこに入居中の高齢男性が私の顔を見て話しかけてきた。「これ、どうにかしろよ。切れちゃってんだよ」と私を家の横に導く。上のほうを指差して、「何カ所も切れちゃ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 398 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 私が毎年新米を送っていた二人 後日談 苦労しているのに気遣いを
私には、毎年秋になると新米を送る相手が二人いる。家内の実家で定年退職した義父が小さな田んぼを買い取って細々と米作りをしていて、収穫されると二人の方にそれぞれ60キロずつ送ってもらっている。 生活保護の(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 397 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 旅仲間から受けた相談 法律順守は当然のこと
私の旅仲間である看護師長さんから相談を受けた。「同僚が都内の不動産会社で部屋を案内され、申し込んで手付金を10万円入れたんだけど、キャンセルしようとしたら『案内を受けた後でのキャンセルはできません』と(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 396 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 壮絶な苦労を背負ったお客様 できるだけの配慮をしたい
都内の貸家に引っ越しの立ち会いに行ってきた。入居期間は4年ちょっとだが、室内の壁や建具には何カ所も穴が開いているしガラス襖の桟も折れていて相当に荒れていた。事前に奥様から聞いてはいたが想像以上。後で(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 395 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 妹さんから紹介されたお客様 続編 本音は引っ越したくないのでは
お姉さんをご紹介してくださった妹さんのためにも何とかよい部屋をご紹介して喜んで頂こうと思っていたのだが…。おかしな展開になってきた。 奥様には生まれたばかり(生後1カ月)の赤ちゃんがいて、実家の近くに(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 394 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 妹さんから紹介されたお客様 「条件厳しくても」と思わせる人柄
帰宅して夕食を済ませて寛いでいたところに電話。名前が表示されない(登録していない)番号だったので、誰からだろう、と思いながら電話に出てみると…、「こんな時間に大丈夫でしょうか。今部屋を探していまして、(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 393 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 お中元、お歳暮は悩みの種 儀礼的贈答はなくなったほうが
お盆や年末が近づくと、頭痛の種になっているのがお中元やお歳暮の品選び。毎年同じ物を送って「今年も来るだろうな」と先様に承知していてもらうのもよい方法だが、飽きられても困る。ちなみに、うちは物件の規模(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 392 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 かつてない最悪の客との闘い(7) 何の実りもなく終わった
かくして、史上最悪の客との闘いは何の実りもなく終わった。大変な額の裁判費用を負担し、車も手放して、管理物件も失い、信用にも傷がついた。相手はといえば、元々が退去するつもりだったギリギリのタイミングで(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 391 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 かつてない最悪の客との闘い(6) 果てしない嫌がらせ
うちの被害は車やネットの誹謗中傷の書き込みだけではない。店のウインドーには火曜日の夜に生卵をぶつけられ、たんを吐きかけられたりもした。 当社の名前で暴力団や右翼の幹部あてに、そういう人たちが読ん(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 390 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 かつてない最悪の客との闘い(5) 理性をなくした家主さん
私のせいではないと思うが、長引く裁判への苛立ちからか、家主さんの矛先が私に向けられるようになってきた。私の店にやってきて、男が入居してからの損害金の一覧表を私に見せて「私はこんなに被害を受けてるんで(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 389 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 かつてない最悪の客との闘い(4) 周囲も疲弊してきた
家主さんと一緒に話を聞きに行った以前の管理会社の社長、「ああそうなの、おたくの物件に引っ越したの。いつの間にか夜逃げのように出ていってくれたので、ああよかった、これで縁が切れる、と喜んでたんだけど」(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 388 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 かつてない最悪の客との闘い(3) 話のほとんどが嘘では
入居して早々から普通はあり得ないトラブル続きで不審に思い、以前入居していた部屋の管理会社を家主さんと2人で訪問し、事情を聴いたら、男が言っていた話のほとんどは嘘だと分かった。 奥さんは資産家 まず、(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 387 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 かつてない最悪の客との闘い(2) ただの病気ではないことに気付く
引っ越しの当日、家主さんから呼ばれてマンションに飛んで行って私が目にしたのは驚きの光景だった。部屋は2DKなのに、着いたのは大型トラック2台。契約の際に「以前の部屋は3LDKだったのだから荷物は可能な限り処(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 386 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 かつてない最悪の客との闘い(1) 2年に及ぶ悪夢の始まり
これは、私の27年に及ぶ賃貸仲介管理生活の中で遭遇した最悪の客との闘いの記録である。この先、善意の同業者さんや家主さんが私と同じ目に遭わないよう記録しておきたい。ご存知の方もいらっしゃるだろうが、当社(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 385 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ご紹介で来店されたお客さん 何とか間に合い、ひと安心
店の中から「熱心に貼紙広告を見ている人がいる」のは分かっていたが、たまたま来客がいて店内には入っていただかなかったお客さん、後日電話をしてきて、改めてお越しいただいたことがあった。昨年の夏だ。その時(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 384 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ガラの悪い兄を連れてきた妹 手すり設置は却下に
うちの管理物件のアパートに入居している生活保護受給者の女性。入居しているのは2階で、「階段に手すりを付けてほしい」と言ってきた。正直なところ、そのアパートの階段には構造上「手すりは必要ない」と思って(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 383 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 数多く見過ぎて決められないお客さん 決めさせたけど儲けは…
動物病院に勤めている、という若い女性が飛び込みで来店した。感じのいいお客さんだったが、話していて「うちでは決まらないな…」と思った。なぜなら、物件を見過ぎているから、である。そこそこ気に入った部屋も(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 382 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 賃貸住宅管理業者登録制度 任意ではなかなか進まない
住宅新報9月6日号で、「賃貸不動産経営管理士」試験のことが書かれていて、私も受けることにした。その時点では4問免除になる講習も受けられないから自習するしかない。 将来的には国家資格になることも視野に入(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 381 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居中の室内の様子をチェック 私は仕事を妥協しない
ある家主さんからの要請で、近々更新を迎える入居者の室内をチェックさせてもらうことになった。なぜそんなことをするかというと、入居者は猫を3匹飼っていて、それ自体は特約で認めているから構わないのだが、野(続く)