不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
-
紙上ブログ 不動産屋の独り言 409 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者のクレーム対応で後悔 隙間を工事、親鳥の姿も
梅雨入り前の話、貸家の入居者Aさんから「家の中に小鳥が入ってきたんで、どこかに隙間が空いているかも。見てほしい」との連絡があった。「小鳥が入ってきたことで飼い猫が暴れて家財に被害が出ているんだけど」(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言408 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 一人暮らしの老婦人が入院して 案ずる気持ちはお互い様
先日記事にした「私の顔を見るといつもあいさつもせず文句を言う老人」。その隣の貸家に入居している老婦人が入院したとのこと。娘さんから電話で連絡を受けたのだが、症状は重いようだ。ご本人は「一緒に暮らそう(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 407 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 食い違う騒音の言い分 複数の管理会社、家主の意図は
当社で家賃管理をしているアパートの家主さんから電話があった。「102号室のEさんが昨日の夜中に202号室のドアをたたいて『静かにしろよ』ってどなったらしいんです。2階の人は『音なんか出していない』と言ってい(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 406 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 サブリース会社からの営業電話 「安心」とは言うけれど…
当社の入居者募集物件に問い合わせが入った。相手は不動産会社ではなくサブリース契約の専門会社。どうもネットの空室情報を見て片っ端から電話しているような雰囲気。「お客さんがいるので案内したい」とかいうの(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 405 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 お疲れの様子のお客様 入居10年、姉の介護続けて
私の紙上ブログや本を読んで「部屋探しは是非お宅で」と言って頂くことが度々ある。その中でも特に珍しいケースがある。以前にこちらでも書いているが、新聞に載った私の本の書評を読んで出版社に「是非連絡先を教(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 404 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 法人契約の酷いドタキャン 最初は同情、2度目は…
当社と懇意にしているNPO法人がある。そこの大阪支部のスタッフが東京に転勤してくることになった。自身でインターネットなどを駆使して部屋を探し、申し込みを済ませて審査も通っていたのだが、客付け業者の対応(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 403 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 どうにも相性の悪い入居者 引っ越し立ち会いも来ず
私には5年に一人くらい、どうにも相性が悪いお客さん(入居者)がいる。特に私が何か不始末をしでかしたとか嫌なことを言ったとかいうのでなく、最初から「この人とは生理的に合わない」とでもいうかのように毛嫌い(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言402 賃貸現場の喜怒哀楽坂口有吉 当社が管理を下ろされて…続編 自分の首を絞めることにも
当社で管理していた時には6万円で入居者の募集をしていたが、新しい管理会社に代わってもしばらく入居者は決まらず、3月中の申し込みという条件付きでの期間限定家賃で5万3000円になり、それでも決まらず、4月中の(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 401 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 当社が管理を下ろされて… 値下げを認めさせた会社
お恥ずかしい話だが、20年以上も当社で管理させて頂いていたアパートの管理を昨年末に切られてしまった。二部屋が空室になって、それを半年たっても決められなかったから、というのが一番の理由。次いで、私がブロ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 400 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 真面目すぎるゆえの老婦人の苦悩 もう十分責任は果たしました
以前こちらのブログでも書いた入居者のその後の話。今のアパートに入居する際も事情があって契約金が用意できず、2人の息子さんにも頼むことができず八方ふさがりになっていた。このままでは部屋を借りることがで(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 399 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 会う度に大声で文句を言う入居者 あいさつもしないで
我が家から店に向かう途中に平屋の貸家がある。そこに入居中の高齢男性が私の顔を見て話しかけてきた。「これ、どうにかしろよ。切れちゃってんだよ」と私を家の横に導く。上のほうを指差して、「何カ所も切れちゃ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 398 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 私が毎年新米を送っていた二人 後日談 苦労しているのに気遣いを
私には、毎年秋になると新米を送る相手が二人いる。家内の実家で定年退職した義父が小さな田んぼを買い取って細々と米作りをしていて、収穫されると二人の方にそれぞれ60キロずつ送ってもらっている。 生活保護の(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 397 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 旅仲間から受けた相談 法律順守は当然のこと
私の旅仲間である看護師長さんから相談を受けた。「同僚が都内の不動産会社で部屋を案内され、申し込んで手付金を10万円入れたんだけど、キャンセルしようとしたら『案内を受けた後でのキャンセルはできません』と(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 396 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 壮絶な苦労を背負ったお客様 できるだけの配慮をしたい
都内の貸家に引っ越しの立ち会いに行ってきた。入居期間は4年ちょっとだが、室内の壁や建具には何カ所も穴が開いているしガラス襖の桟も折れていて相当に荒れていた。事前に奥様から聞いてはいたが想像以上。後で(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 395 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 妹さんから紹介されたお客様 続編 本音は引っ越したくないのでは
お姉さんをご紹介してくださった妹さんのためにも何とかよい部屋をご紹介して喜んで頂こうと思っていたのだが…。おかしな展開になってきた。 奥様には生まれたばかり(生後1カ月)の赤ちゃんがいて、実家の近くに(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 394 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 妹さんから紹介されたお客様 「条件厳しくても」と思わせる人柄
帰宅して夕食を済ませて寛いでいたところに電話。名前が表示されない(登録していない)番号だったので、誰からだろう、と思いながら電話に出てみると…、「こんな時間に大丈夫でしょうか。今部屋を探していまして、(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 393 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 お中元、お歳暮は悩みの種 儀礼的贈答はなくなったほうが
お盆や年末が近づくと、頭痛の種になっているのがお中元やお歳暮の品選び。毎年同じ物を送って「今年も来るだろうな」と先様に承知していてもらうのもよい方法だが、飽きられても困る。ちなみに、うちは物件の規模(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 392 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 かつてない最悪の客との闘い(7) 何の実りもなく終わった
かくして、史上最悪の客との闘いは何の実りもなく終わった。大変な額の裁判費用を負担し、車も手放して、管理物件も失い、信用にも傷がついた。相手はといえば、元々が退去するつもりだったギリギリのタイミングで(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 391 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 かつてない最悪の客との闘い(6) 果てしない嫌がらせ
うちの被害は車やネットの誹謗中傷の書き込みだけではない。店のウインドーには火曜日の夜に生卵をぶつけられ、たんを吐きかけられたりもした。 当社の名前で暴力団や右翼の幹部あてに、そういう人たちが読ん(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 390 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 かつてない最悪の客との闘い(5) 理性をなくした家主さん
私のせいではないと思うが、長引く裁判への苛立ちからか、家主さんの矛先が私に向けられるようになってきた。私の店にやってきて、男が入居してからの損害金の一覧表を私に見せて「私はこんなに被害を受けてるんで(続く)