不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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全室一斉1万円の家賃値下げ 〝明るさの代償〟として 紙上ブログ 不動産屋の独り言 429 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉
当社で管理している3階建てのマンションの家賃を、全室一斉に1万円値下げした。相場的に見て高かったからではない。同じマンション内で自殺や猟奇事件が起きたということでもない。 では、どうしてそんなことに(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 428 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 退去時のずさんな対応 「同業者で、それはない」
多摩郊外のアパートの入居者から退去の連絡があった。入居していたのは同業者の50代の独身男性。犬を飼っていて、以前に部屋の中の様子を見たときには相当散らかっていて、「これは退去の際にもめるだろうな」と覚(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 427 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 座間の殺人事件に思う アパートの〝その後〟気がかり
座間のワンルームアパートで、女性8人と男性1人の頭部が発見されて、その部屋に住む若い男が逮捕されたが、こういうのは他人事ではない。長く不動産賃貸仲介管理の仕事をしていると、いつかは巻き込まれることにな(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 426 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者が明かした裏話 不正を恥じ、清く働く
長いことこの商売をしていると、商売とは関係ないが、お客様から驚くような話を聞くことがある。余計なことを暴露すると、大げさな話でなく「私の命が危ない」なんてこともあるかもしれないが書いておきたい。うち(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 425 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主が了解してくれず… 内諾覆され、信用傷つく
当社の入居者募集物件に申し込みが入った。若い女性で、猫を2匹飼っていて、ワケあって生活保護を受けている。客付け業者が当社まで本人を連れてきてくれたが、私からすれば何の問題もないと思われた。事前に家主(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言424 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 これが「安目を売る」ということ 会員制レストランに誘って…
私の旅仲間である女性Aさんをランチに誘った。「めったには入れない特別なレストランがあるのですが、よろしければ一緒に行きませんか」。その店というのは、東京ディズニーランドの中にある、知る人ぞ知る会員制(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 423 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者である独身女性の相談 「3人暮らしに誘われたが…」
数カ月前に、入居者のAさんからお客さんを紹介して頂いた。隣町で喫茶店を経営している男性(Bさん)と、一緒に店を切り盛りしている交際中の女性(Cさん)が暮らすための部屋探しの依頼。私と紹介者のAさんはもう10年(続く) -
風呂なし物件に住む青年が引っ越し 真面目さに好感、幸せ願う 紙上ブログ 不動産屋の独り言 422 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉
当社の風呂なし物件に8年ほど入居していた青年Hさんの引っ越しに立ち会ってきた。その青年、度々家賃を滞納していて、私が督促をして何度かまとめて振り込んでもらったことがある。私の場合、毎月きちんと家賃を振(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言421 賃貸現場の喜怒哀楽坂口有吉 とことん優しい家主さん 仏のような対応に驚嘆
再三、こちらの紙上ブログに登場している温かな人柄の家主さん。最近はこんなこともあった。この家主さんの貸家の入居者募集をしていたのだが、特に相場より家賃が高いわけでもないのに2カ月ほど決まらなかった。(続く) -
短期の賃貸を隠して契約 不誠実は、客か業者か 紙上ブログ 不動産屋の独り言420 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉
当社の入居者募集物件に申し込みが入った。今住んでいるアパートが老朽化して立ち退きになるという。審査もすんなり通っていたが、ある業者から電話があった。「今、そちらの物件で申し込みをしているSさんですが(続く) -
無いほうがよかったお礼 気遣いはTPOに応じて 紙上ブログ 不動産屋の独り言419 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉
うちの店はお客様から何かのお礼で菓子折りをいただくことが多い。普段もだし、引っ越しの立ち会い時でも「お世話になりました」といただいたりする。それはとてもあり難いことだが、正直なところ悲鳴を上げている(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 418 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 再婚に見た義父の心意気 亡き息子の家庭を思いやって
当社の管理物件の入居者で、奥様と小さな娘を残してご主人が自殺をしてしまった母子家庭がある。新婚当初はご主人の実家が所有しているアパートに入っていた一家。ご主人は一度就職した後で勉強をし直して一流私大(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 417 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 考え方がブレない家主の決断 事業実態見えず入室断る
もう1年以上も空室になっている部屋が2部屋あるマンション家主の話。賃貸している9部屋のうち、2部屋が長く空いているのだから相当にキツイと思われるが、家賃設定も家主がしていて、「この家賃でもいい、と言って(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言416 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 給湯器に謎の携帯電話 電気泥棒、意外な犯人は…
先日、ある家主から電話があった。「アパートの隣に住んでいる姉から、『アパートの前から警報音みたいな音が聞こえてくる』と電話があったから行ってみた。すると、外の給湯器のコンセントからプラグが外されてい(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 415 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 同業者の社長が入院していた 困ったときは「お互いさま」
私が独立する際、そして今も大変お世話になっている同業者の社長が入院していた。伝えたいことがあってその会社に電話をしたら、社員が「社長は体調を崩して休んでいます」とのこと。社員の方は、私と社長が親しく(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 414 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある生活保護受給者の対応(5) 隣人疑い、火種の予感も
1カ月ほどは何事もなく過ぎていたが、再び例の年配女性から電話が入った。今度は昼間の営業時間内ではあった。用件は、「アパートの周りの草がだいぶ伸びてきているのですが、草取りは誰がするのでしょうか。私が(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 413 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある生活保護受給者の対応(4) 抗議一転、おわびに困惑
真夜中に騒音を訴えた年配女性のその後。連帯保証人の長男にどう電話したものか悩んでいたら、その長男から電話が入った。もしかして母親から「不動産屋が管理会社としての責任を果たさなくて困っている。私の話を(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 412 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある生活保護受給者の対応(3) 真夜中の電話、限度超える
真夜中の午前2時25分、前回紹介した年配女性から私の携帯に電話が入った。「上の人がこんな時間に洗濯機をまわしていて、わめき声をあげている。何とかしてください」というクレーム。何とかしろ、といってもその(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 411 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある生活保護受給者の対応(2) 修繕後1週間、次は雨戸も
前の記事で書いた東京郊外のアパートに入居した生活保護を受けている年配女性の話。指摘された箇所はリフォーム業者に行ってもらい修理等を完了したのだが、1週間ほどして再び電話があった。「東側の大きな窓の雨(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 410 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある生活保護受給者の対応(1) クレームが日常茶飯事で
先日、同業者の紹介で某市の生活保護受給者の年配女性が部屋を契約した。入居前というより入居審査が通った段階から何かと注文が多かったので、会う前から苦手意識を持たされた。その女性から何件かクレームと問い(続く)