不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ 不動産屋の独り言 369 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 身勝手な生活保護受給者の言い分 人ごとではない、あなただ
生活保護受給者で、毎月家賃が遅れて振り込まれてくる入居者がいる。私には「米国人である旦那のDVが原因で離婚した」と言っていて、「もし尋ねられても絶対に私の居場所は旦那に言わないで」とまで念押しされてい(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 368 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 更新料が払えない理由に驚き 契約内容順守のお国柄では
当社の管理物件である貸家を借りている家族がいる。ご主人は米国人で奥様は日本人。人柄もよく、何も問題は起こしていない。先日も、市の委託を受けた業者が道路を掘り起こして下水管の工事をしていた際にご迷惑を(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 367 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 無責任で不誠実な入居者 「居住権」もほどほどに
以前、たかだか1万円の駐車場料金を何カ月も滞納し、何度も電話して留守電にメッセージを入れ、メールを送ったり、アパートのドアに「至急連絡乞う」との貼紙をしても全く連絡をよこさないでいた契約者。勤務先の(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 366 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 私が一度も顔を見たことがない入居者 毅然たる姉の電話に感動
多摩郊外の古いアパートの一室に、ワケありの中年男性が10年以上入居している。自閉症で、部屋探しも契約もお姉さんがしていて、更新契約も本人が来ないので、私は一度も本人と顔を合わせてはいない。入居審査を通(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 365 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 不動産屋にできるささやかな社会貢献その後 感謝の言葉さえあれば
以前に書いた、当社のお客さんに「引っ越しではなく、今借りている部屋の家賃交渉をまずしてみることを勧めた話」の続編。 当時、「会社の経営が苦しくなって給料が下がり、今の家賃6万円を支払うのがきつくなっ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 364 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある生活保護者の家賃滞納の言い訳 役所からの事前連絡もない
毎月、家賃が役所から振り込まれていた生活保護者がいて、その家賃が決まっている日に振り込まれなかったことがある。もう6年も家賃支払いは続いていたので異例のこと。そろそろ問い合わせしようかと思っていたと(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 363 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 同業者からの電話に凹んでしまった 情報の共有化は初歩の初歩
数カ月前に当社の管理物件に他社からの申し込みで契約を終えていた案件。すべての記名押印を終えた時点で重説と契約書と賃貸住宅紛争防止条例を客付け業者にFAXしておいたのだが、その業者から電話があった。「先(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 362 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 音に対して異常に神経質な入居者 気にし過ぎはストレスの元
当社の管理物件を事務所として借りてくれている会社の事務員さんが、都内から単身で引っ越してくる営業マンを紹介してくれた。とても有り難いのだが、本人が当社の名前でネット検索したら、先日退去したトラブル借(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 361 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 無断でペットを飼っているかの確認 家主よりもこちらが疲れた
あるマンションのオーナーさんから問い合わせがあった。 「先日契約して引っ越してきたばかりのお客さん、もしかして犬や猫を飼っていないでしょうか?」と聞く。「そんなハズはありませんが、飼っているような(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 360 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 置かれている状況を理解していない客後日談(下) 天引きの継続は無理だった
私が連帯保証人に言った最後の言葉はほとんど脅迫とも言えるが、あの場合、状況を打破するにはそれしかなかったと思う。そこで諦めてしまったなら私は家主さんからの信頼を失ってしまうのだし。 あくまで立て替(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 359 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 置かれている状況を理解していない客後日談(上) 責任を負いたくない保証人
いろいろあったが、1年半がかりでようやく退去させられることになった。引っ越しの立ち合いは先方の仕事の都合で、後日私が一人で行くことになった。行ってみたら、2階の部屋の畳が一部真っ黒で、空き部屋になって(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 358 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 置かれている状況を理解していない客(下) 延々続けられるババ抜き
何事もなかったかのように、あっけらかんとした顔でやって来た男は、「以前部屋探ししていて決めなかったM社の物件なんだけど、あの時の担当者から電話があって、『まだ探しているのか』と聞かれたので『今も探し(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 357 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 置かれている状況を理解していない客(中) とにかく連絡をよこさない
前号で書いた悪質滞納者の話。何とも気が進まなかったが、自分では部屋探しをする気はないので、部屋を明け渡してもらうための新たな部屋探しを当社でしなくてはならなくなった。最初の物件は申し込み後1カ月も音(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 356 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 置かれている状況を理解していない客(上) 常識のなさにあきれる
もう1年もの間、自分では全く家賃を支払っていない入居者がいる。連帯保証人は市会議員で、代わりに家賃を支払ってくれてはいるが、それでも限界があるし、そんな入居者に部屋を貸してはいられないもの。本人とも(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 355 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 老婦人の滞納家賃を立て替えた 〝1人公益法人〟の悲喜こもごも
これは、以前から何度かこちらのブログで書かせて頂いた話の、いわば続編にあたる。 ある家主さんから電話が入った。「201号室の人、家賃がこの2カ月振り込まれていないんですけど、請求して頂けませんか」との(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 354 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 不動産屋にとってありがたい言葉 交渉相手からの感謝こそ嬉しい
昨年の頭から、孤独死した入居者の後片付けやら、悪質な滞納者の契約解除による立ち退き交渉などが5件も重なっていて、滞納家賃の回収も含めて早期の解決を求める家主と、経済的にすぐ明け渡せない借主との間で相(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 353 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 5月3日付の「大言小語」にもの申す 男性の育児参加に異議あり
住宅新報が届くと、私が真っ先に読むのは「大言小語」である。住宅関連の業界紙は、どこも取材が丁寧で実に的確にテーマを掘り下げているし、「大言小語」は記者の本音や問題意識が垣間見えるから、いつも興味深く(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 352 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 売主、買主間で直接取引を勧める会社 片方の側だけに立つ姿勢は…
先日、テレビの情報番組を観ていたら、マンション購入に当たって「私はこれだけ得しました」という特集を組んでいた。それぞれが得した金額はおおむね300万円から500万円くらい。物件価格の8%に相当したりする。売(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 351 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主さんからのありがたい話をつぶした 喜んでくれたのだが…
うちで管理させて頂いているマンションのオーナーさんから「ちょっと、ご相談したいことがありますので、これから伺ってもよろしいでしょうか」との電話があった。何事なんだろう、と心配になったが、特に予定も入(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 350 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 これでは「福祉が自治体をつぶす」 取れるものは取れでいいのか
うちの管理物件の入居者に、問題アリの男がいる。何が問題なのかというと、国や自治体の制度を利用して「取れるものは何でも取ってやろう」という価値観なのだ。最初は東京都の就労支援制度で、それは「住む家が決(続く)