不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ 不動産屋の独り言 329 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家に戻れなくなった老婦人とのその後 元気を提供できれば、一番
以前にご紹介した「散歩に出たら帰り道が分からなくなってしまった老婦人」とのその後の話。何度か道でバッタリ会っていて、その度にあいさつして声を掛けるのだが、どうも私のことは全く覚えていないようだった。(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 328 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ホームレスのお客さんとのふれあい 無事が確認できて、ホッと
私の店は事情があって、武蔵村山市と立川市の生活保護受給者の新規の部屋探しはしないことにしている。だが、昨年はホームレスの人の部屋探しは2件させて頂いた。もちろん、そのホームレスの人がすぐに生活保護を(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 327 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 同業者に直接の取引を勧めた話 協力は惜しまないが、事情アリ
当社の入居者募集物件に同業者さんから問い合わせが入った。「外国人の方なんですが、相談に乗って頂けますか?」と言う。もちろん、外国人だからといって差別したりはしないが、そのアパートでは過去に、ある国の(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 326 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 久しぶりに見た内容のFAX広告 保証人引き受け会社が復権する裏事情
うちの店にも様々な企業からおびただしい数のFAX広告が連日送られてくるのだが、その中で、「おや」と珍しく思える広告があった。「連帯保証人引き受けます」というものである。身寄りもなく、連帯保証人を頼める(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 325 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 生活苦にあっても立派な外国人(2) 日本を好きでいてほしい
このお客さん、携帯電話は持っているが友人からの借り物のプリペイド式。私と電話で何か相談するときは、まず公衆電話から掛けてきて、こちらからその携帯に掛け直すようにしている。相談は長時間に及ぶときもある(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 324 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 生活苦にあっても立派な外国人(1) 何とか力になりたいが…
店番をしていたら、誰かが静かに入ってくる気配がした。 たどたどしい日本語で、「ワンルームでもいいです、お部屋を紹介してください」と言う。 年齢は私より少し若いくらいのご婦人で、ゆっくり「お国はどち(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 323 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「表具屋さんに名刺を作ってあげた」 心づかいも不動産屋には必要
うちの事務所の家主さんが長くクリーニング店の取り次ぎをしていて閉店し、その後にネイルサロンが入った話の続編。 といっても、オープンした後の話でなく工事中の話。家主さんには古くから付き合っている大工(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 322 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「他にもいた、人の好い家主さん」(3) 度が過ぎるくらいの優しさ
無事にネイルサロンを開店したが、改装の過程で壁の下地が腐っていたり、洗面所はついていないし、挙句はトイレが和式のポッチャントイレということで、それらの工事代金は家主さんが支払うことで合意していた。(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 321 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「他にもいた、人の好い家主さん」(2) 「そこまでやるか」のサービス
この話の本題は「娘にネイルサロンを開かせようとしている女性社長」の話ではない。 クリーニング店を店仕舞いして店を貸すことにした家主さんの話である。他にも希望するお客さんが3人もいて、単純に「声を掛け(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言320 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「他にもいた、人の好い家主さん」(1) ネイルサロンに似つかわしくは…
以前掲載した「入居者が野良猫に餌を与えていて被害を受けているのに、生活が大変だろうからと家賃を下げたり生活費を援助している家主さん」とは別の話。と言っても根本的には全く同じで優しい人間味のある家主さ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 319 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 不動産屋にできるささやかな貢献、その後 転居より値下げ交渉勧めたが
収入が減って、今の2DK6万円の家賃がキツクなってきたので安い部屋を探していた40歳くらいの女性に、安い部屋を探すより値下げ交渉をしてみたらどうかと勧めたことを以前書いた。その物件の管理会社A不動産と私が(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 318 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 先に確認すべきと思うが…… 「楽器演奏可」部屋探し難航
関西から転勤してきた男性が飛び込みで来店した。「楽器が演奏できる部屋を紹介してほしい」とのこと。 楽器といってもピアノとか管楽器、打楽器ではなくギターである。フォークギターやエレキギターなどを個人(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 317 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 社会福祉協議会が連れてきた客 条件厳しく部屋探し断念
某市の社会福祉協議会から連絡があり、「条件の厳しい高齢者の部屋探しをお願いしたいのですが…」とのこと。社会福祉協議会は福祉のお世話になっていて条件が厳しい人の部屋探しに協力する不動産業者をあらかじめ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 316 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 契約途中の家賃交渉の依頼 ちょっとセコ過ぎやしませんか
ある貸家の入居者から契約途中での家賃交渉を依頼された。 最初から「家賃を値引きしてくれるよう交渉してほしい」と言われたわけでなく、「現在、家を買おうと思っていて何件か見て回っている。子供が一人独立(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 315 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 経営悪化で方針変更か そんな業者じゃなかったのに…
退去後、数カ月間も次の入居者が決まらなかった物件があった。駅からも近く、室内はとてもキレイにリフォームされていて、温水洗浄便座も付けて、2DKの部屋には2台もエアコンが付いている。ペットも可だし、駐車場(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 314 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 不動産屋にできるささやかな社会貢献 利益にはならないけれど
夕方4時半頃、外出から戻ると、ウインドーの貼紙広告を見ている中年女性がいた。近付くと、見ていたのは私が貼りだしている「部屋探し10カ条」と「部屋探しの秘訣」だった。引っ込み思案な雰囲気が漂っていたので(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言313 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 生保レディが研修生を連れてきた 食えないオヤジに退散の巻
店番をしていたら、そっとドアが開く。2人連れの女性で、何かの営業だろうな、というのはすぐに分かった。1人は30代半ば、もう1人は70歳近くと思われた。その組み合わせだと、地元の商工会か宗教の勧誘かな、と思(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 312 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 本音ではお断りしたいお客さん 管理会社もつらい稼業だよ
当社管理で入居者募集中のマンションに申し込みが入った。 仲良くしている同業者さんが案内してくださったのだが、1階の部屋で目の前に3階建てのマンションが建っているから日当たりはイマイチ。家主さんは人(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 311 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 わずか3000円をケチった? せっかくのサービスと思ったが…
東京ディズニーランドにある秘密の会員制レストラン「クラブ33」というのをご存じだろうか。一般には馴染みがないが、ディズニーファンにとっては知る人ぞ知る憧れのレストランである。そこで食事するためには会員(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 310 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 突然の連帯保証人の降板 家主の人柄に救われる
多摩郊外で入居者を募集していたアパートに中年姉妹から申し込みが入った。他社からの紹介で決まったのだが、用があって電話すると、とても腰が低くて感じがよい。ご両親は既に亡くなっていて、適当な連帯保証人が(続く)