相続問題は不動産が争点になることが多い。一般社団法人相続手続カウンセラー協会代表理事の米田貴虎氏に聞いた。
――資格創設の背景は?
「当協会は22年前に相続手続支援センターを立ち上げてグループ全体で約8万件の相続相談に関わってきた。遺族の相談に乗る立場の人が的確なアドバイスができるように相続業界の教育機関としてノウハウや実務に関する情報を提供しようと協会を設立。『相続で困っている人を世の中からなくす』のが理念だ」
――資格の活用法は?
「相続発生後の手続きに特化した資格だが、相続発生前の顧客にも各種提案やニーズ喚起をする話法が自然に身につく。既に生前対策に関する資格を持っている人も、この資格を併せ持つことで『相続や生前対策に対する自信』と『顧客からの信頼』をより強固にできる」
――今後の展望について
「上級相続手続カウンセラー(SSC)の資格も用意している。能力を持ち経験を積んだ人には、上級レベルの称号を付与して信頼性の高さを証明していく」
――資格取得検討者へ
「相続と不動産は関係性が深い。空き家になった実家の売却や、納税資金確保のための不動産売却などをスムーズにできる」
――その他の活動は?
「毎週メールで最新情報を届けているほか、年始には『相続情報20XX』(約200ページ)」を発行し、法改正の解説、業界動向の分析、珍しい手続きの紹介も行い営業ツールとして活用できるほか年間の活動方針にも役立つ。社員教育等で活用できるよう相続オンライン動画も提供。スタンダード講座、相続108手続き虎の巻、特別講座、一般向け講座など40本以上の動画からノウハウを取得できる」
DATA 通信教材で相続の基礎知識から顧客対応に必要な専門知識と108種類の手続きを学ぶ。受講料3万8500円