不動産取引現場での意外な誤解 記事一覧
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不動産取引現場での意外な誤解 売買編(48) 建築条件付き土地売買契約の仲介手数料は、いつ請求できるか?
Q 当社が、住宅メーカーが所有している土地を建築条件付で仲介した場合、その土地売買に伴う仲介手数料はいつもらえるのでしょうか。 A 住宅メーカーからもらう手数料については、その媒介契約書に「特約」(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(47) 途中で契約解除となった場合、残りの仲介手数料は請求できる?
Q 最近の裁判例を見ていると、売買契約が残金決済前に手付放棄や手付倍返しで解除されると、残金決済時に受領する仲介手数料の半額がもらえないように思えるのですが。 A 現段階で言えることは、従来から定(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(46) 仲介業者の報酬請求権についての根拠法は?
Q 仲介業者の報酬請求権については、宅建業法にその上限を定める規定はありますが、そもそもの報酬請求権についての根拠法はあるのですか。 A 直接の根拠法というものはありません。しかし、不動産の取引の(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(45) 契約解除の際、物件に手が加わっていると解除できないのか?
A 契約の解除はできますし、その場合の対応もそれほど難しくはありません。買主が本当に契約を解除したいのであれば、要は、契約を最初からなかったことにすればよいわけですから、買主は契約を解除したうえで、(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(44) 契約違反があればどんな違反でも契約解除が認められるか?
Q 契約解除の話が出ていましたが、例えば、売買契約書に、「契約違反があったときは、その相手方はこの売買契約を解除することができる」という条項が定められていた場合、違反された相手方は、その違反行為がど(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(43) 瑕疵担保責任は中古の付帯設備についても及ぶか?
Q 当社は主に中古住宅の売買の仲介をしていますが、瑕疵担保責任は、中古の付帯設備についてもその責任が及ぶのでしょうか。 A 及びます。なぜならば、その付帯設備も売買の対象になっているからです。(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(42) 瑕疵担保責任の内容は契約当事者の組み合わせでどう異なるか?
Q 不動産の売買における瑕疵担保責任の問題は、契約を締結する当事者の組み合わせによって、適用される法律すなわち規制の内容が異なるということを聞きました。その中には私たちがあまり知らないようなものもあ(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(41) 瑕疵担保責任における品確法と宅建業法の関係は、どのようになっているか?
Q 当社のような分譲業者の場合は、建物の瑕疵担保責任については、宅建業法上の義務である引き渡しから2年間のほかに、住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下「品確法」という)によって、特定の部位について(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(40) 借地の一部を地主が第三者に売却した場合、借地権はどうなるか?
Q 前回に引き続き、借地権の対抗問題について伺いますが、先日約100坪の土地を借地している人からの相談で、「地主に相続が発生し、相続人が借地の一部(庭の部分=約50坪)を第三者に売却してしまった」という相談(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(39) 借地上の建物名義が他人名義だと、借地権を対抗できないのか?
Q 当社は不動産の仲介業者ですが、借地権の対抗力(借地借家法10条)の問題を考える場合、建物の名義人は本当に本人でなければならないのでしょうか。 A 借地権を第三者に対抗するためには、建物の名義人が本(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(38) 定期借地権マンション-地主や借地人の破産にどう対処するか?
A 結論から言えば、地主が破産しても、借地人(区分所有者)は地代を払っている限り、そのまま住んでいられるし、逆に、借地人(区分所有者)が破産しても、借地人が地代を払っている限り、地主から賃貸借契約を解除(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(37) 定期借地権マンション-購入者の転売などにどう対応するか?
Q 当社はマンションの分譲業者ですが、「借地権マンション」事業を一度も経験していません。どのようにしたらできますか。 A 借地権マンションの事業は、大きく分けて、地主と共同で行うものと事業会社単独(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(32) 不可抗力の滅失などでも、貸主は修繕義務を負わない特約は有効か?
Q 不可抗力によって建物が毀損した場合にも貸主が修繕義務を負うということになると、貸主の負担は相当なものになりますね。 A そうですね。ですから、法は、その被災の程度により、これ以上貸主に負担を強(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(33) 特約により、借主にどこまで修繕義務を課すことができるか?
Q 当事者間の特約で、小修繕は借主負担とすることができるが、大修繕は借主負担とすることができないと前回ありましたが、何か判例があるのですか。 A あります。かなり古い、昭和15年の大審院判例です。「(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(34) 地震による被害で、貸主に明け渡しの正当事由が認められるか?
Q 地震で賃貸アパートが被災し、その修理に過分な費用が掛かる場合、貸主がそれを理由に、借主に対し「もはや賃貸借契約は終了した」とか、「貸主には建て替えのための明け渡しの正当事由が具備された」と主張す(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(36) 地役権を設定し、駐車場を作ることはできるか?
Q 不動産の仲介業者ですが、先日あるディベロッパーの用地担当者と話をしていましたら、地役権も借地権みたいなものだと言っていましたが、本当でしょうか。 A 本当ではありません。借地権は「建物の所有を(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(35) 不可抗力による免責特約と修繕義務の免責特約は同じことか?
Q 賃貸借契約書をよく見ると、「不可抗力による損害については貸主は責任を負わない」という特約が定めてあります。この特約は、「貸主は修繕義務を負わない」という特約と同じ意味でしょうか。 A そうでは(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(31) 不可抗力での被災も、貸主に修繕義務はあるか?
Q 東日本大震災のときは、賃貸物件の貸主と借主との間で建物の修繕義務の問題でトラブルが絶えなかったと聞いていますが、そのような不可抗力の場合でも貸主には修繕義務があるのですか。 A あります。貸主(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(38) 仲介業者の注意義務違反と売主の責任は?
Q 本当に「隠れて」いて、仲介業者も気が付かないような瑕疵については、誰が責任を負うことになるのですか。 A 当然、「売主」が負うということになります。これが民法570条の趣旨です。つまり、売主の瑕疵担保(続く)