不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
-
紙上ブログ 不動産屋の独り言 522 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 人権研修に物申す(2) 「日本人と同様に審査を」
最初に国交省不動産業課長名で協会に送られた「不動産業に関わる社会的責務に関する意識の向上について」という文書が協会経由で各会員業者にも送られてきた。そこから同じ内容で何度も人権に関する研修が開かれる(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 521 人権研修に物申す(1) 「国籍聞くな」と言われても
我々の協会が公益法人になって、協会主催の研修会に一般のお客様も参加するようになった。当然、業界の内輪の話も受講者に聞かれてしまうことになる。 そうなると、我々事業者が正しく理解できる話であっても(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 520 賃貸現場の喜怒哀楽 高齢女性の引っ越しで立て替え 入居後3年、やっと契約金もらう
今から10年前、以前からよく知っているお客さんの部屋探しをした。今も働いている人だが、それなりにお年を召している女性である。当社で管理していたマンションに入居していたのだが、その部屋が売りに出されたた(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 519 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主の心理は分かるがつらい 25年以上の信頼は別か
ある住宅メーカーの営業マンが、その会社で建てたアパートの家主宅を定期訪問していて、当社のことで、こんな話が出たと教えてくれた。「もう1年以上も決まらない部屋があるんで、管理会社を替えようかと思ってい(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 518 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主さんの心遣いに感謝して 妻にも〝おすそ分け〟
当社で管理している募集物件に申し込みが入った。募集を開始して早々であったし、申し込みをしてくれたお客様は当社で3度も部屋を借りてくれている。更に、ご紹介も出して頂いている男性客だったので、家主さんも(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 517 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある家主さんからの相談 腑に落ちない修繕で助言
家主さんから相談事で電話が掛かってきた。都内に住む娘さんの家の件だ。ある住宅メーカーで家を建てて12年が経った先日、壁から出ている蛇口の付け根から水漏れし始めたので、建てた住宅メーカーに電話したという(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 516 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 回りくどい依頼にうんざり 用件は簡潔に願いたい
私に何か依頼してくる際に、回りくどいメールを送ってくる人がいる。まず用件を書けばいいのに「言い訳」から入ったり、修飾語が多くて何が言いたいのかさっぱり分からない。一度に何通も届いたメールの最後まで読(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 515 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 一方的な立ち退き、交渉を買って出る 不動産屋冥利に尽きる言葉
最近、当社に来店した3人の老婦人から続けて同じ話を聞くことになった。3人は別々のアパートに住んでいて、いずれも建物の老朽化等による立ち退き要請の通知を管理会社から受けていた。たまたまだろうが同じ管理会(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 514 告げるべきか告げざるべきか 離婚後夫婦の〝間〟に立って
携帯が鳴ったので、見ると登録していない番号。電話に出ると、以前にこのブログでも書いた「離婚後も、地震を異常に怖がる元奥さんを思い遣っている高齢の男性」だった。携帯番号が変わったから、と知らせてくれた(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 513 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 音信不通は無責任 2組の客に振り回されて
平成から令和に時代が移るGW直前の出来事。一人は飛び込み客、もう一人はネット広告で問い合わせてきた客。どちらも40歳くらいの独身で、前者は男性、後者は女性だった。 カーシェア代負担 まず男性のほう(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 512 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 払い過ぎた仲介料の返却 低廉物件、買主側で一役
当社管理物件の入居女性が、隣県に住む弟さんの家の近く、距離にして100メートルの所で売りに出ていた土地を購入した。姉弟仲はすこぶる良く、ゆくゆくは有機野菜を育てている弟さんの側に住みたいと思っていたの(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 511 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 私の、ある形見分け 〝旧来の仲〟と約束結ぶ
3歳の頃からお母さんと一緒に毎年当社に来ていた娘さん(Mちゃん)がいる。どうして毎年かというと、同じアパートの2DKの部屋を2部屋、1年ずれて契約していて、その更新のためだ。それにしても、不動産会社になんか(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 510 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 お客様を叱りつけた話 倉庫代わりと言われて…
この業界に入って30年、いくら理不尽なトラブルに見舞われても、今までお客様に面と向かって「馬鹿やろう」と言ったことはない。だが、今回の相手、70代半ばの老婦人は例外だ。もっとも、私から叱られて怒ったかと(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 509 申し込みに至らず安堵した話 事前の了解、大丈夫?
立川市内では格安と思えるマンションで入居者を募集していた。1階ではあるが、3DKで家賃6万円。しかも南に面した専用の庭が広いから日当たりも抜群である。お風呂は全自動で、トイレは新品の温水洗浄便座。収納も(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 508 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 細かすぎる交渉はしないほうがいい(2) 安目を売ってはいけない
前回のあまりにも細かい交渉をしてくる入居者の話の続き。即日入居物件ながら、日割りの希望や度重なる延期の要求があったため、私は「家主さんもいろいろ譲歩してくださっているので、あまり細かく要求しないほう(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 507 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 細かすぎる交渉はしないほうがいい(1) 譲歩する家主へ配慮なく
長く空いていた物件に申し込みが入ってきた。それはありがたいのだが、首をかしげたくなる交渉もいくつかあった。一つは家賃。直前に5000円値下げしていて、相場的にもかなり安めの設定。ゆったりした2DKには収納(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 506 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 勇気を出して伝えた評判 未来ある同業者信じて
今年に入って、当社に来店したお客様3人から立て続けに近隣のある同業者への悪評を聞かされた。いずれも「あそこは感じが悪いから二度と行かない」というもの。私も付き合いがあって、思い当たる節がある。 愛(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 505 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 送信されてこない名刺FAX 横柄な同業者に不信感抱く
外出中に携帯への転送で電話が入った。同業者から当社の入居者募集広告への確認。「まだ空いていれば、今日これから案内をしたいのですが」と言う。「それではお名刺をFAXしておいて頂けますか。私はまだ1時間くら(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 504 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 高齢入居者の音信不通 契約古く、現状たどれず
私がお世話になっている家主さんが店舗を貸していて、もう80歳は過ぎている高齢の婦人がスナックをやっている。スナックを開業して30年も経つし、今まで家賃が遅れたことは一度もないのだが、今年に入ってからは家(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 503 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 つらい二度手間にも感謝なし 管理会社の立場を知って
多摩地区に古いワンルームのアパートがあって当社が管理している。その1階の真ん中の部屋に猫を2匹飼っていて、室内がゴミ屋敷になっていた入居者がいた。荷物やゴミを処分するように伝えて、本人の同意・立ち会い(続く)