彼方の空 記事一覧
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彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇115 中小不動産会社の戦略 空き家対策は突破口 今こそ創意工夫を
今、地元に根を張る中小不動産会社の関心は「空き家」に注がれている。リアルパートナーの今年1月号で国土交通省不動産業課長の川合紀子氏と対談した全宅連会長の坂本久氏はこう語っている。 「14年に策定し(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇114 持家着工が続落 〝建てる文化〟の衰退 見過ごしていいのか
今や住宅は自ら建てるものではなくディベロッパーやハウスメーカーが分譲するマンションや戸建てが主流になろうとしている。 23年の新設住宅着工戸数(約82万戸)のうち分譲が約24万6千戸、持ち家が約22万4千戸と(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇113 〝中古〟という言葉 百害あって一利なし 単に「住宅」と言えばいい
中古という言葉を使う意味がどこにあるのだろうか。現在年間約80万戸の新築住宅が供給されているが、それは全ストック約6000万戸(空き家を含む)のわずか1.3%に過ぎない。 その新築住宅をいかにも住宅市場での主(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇112 あでやか〝女性塾〟 結束力高め続けた8年 地域の不動産業を天職に
それぞれの想いを抱いた新しい年がスタートし早くも一カ月が過ぎた。不動産女性塾(北澤艶子塾長)は1月23日、新年会を兼ねた新春セミナー(第37回)を東京・明治記念館で開き今回も結束力は強く80名以上の参加者を集(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇111 住宅流通を阻む諸要因 住まいを見る眼ひらくのは今 社会をつなぐ公的資産
日本では住宅が社会の共有資産ではなく、個人の私的財産となっている。当然なのだが、これが流通活性化にとって大きな心理的障害となっている。売る側も買う側も損得勘定が先に走ってしまうからである。 江戸(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇110 分譲主流の時代だけど ひとはこれから どう変わるのか
空き家問題の深刻化は数量的には我が国が〝住宅過剰時代〟を迎えていることを示している。しかし「質的にはまだまだだから新築供給は必要」という供給者の意見は正しい。問題は満たされていない〝質〟とは何かであ(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇109 BESS新商品「間貫けのハコ」 農家のように のどかに暮らす
失われた〝縁側のある暮らし〟がよみがえる。BESSの家は従来から外との一体感をテーマに広いデッキを採用してきた。「間貫けのハコ」ではデッキを縁側にかえた。 デッキはチェア(椅子)文化だが縁側は床座であ(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇108 住文化の効用 進 む 分 断 不気味な未来
最近は将来に不安を抱く若者が増えていると前回書いた。結婚、住宅取得、収入、退職後の年金受給まで経済的不安はつきない。しかし一方で、そんな不安など若いエネルギーをもってすればいくらでも対処できるのでは(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇107 残る昭和の価値観 野田聖子議員が「女性塾」で講演 不安な日本の未来に挑む
日本の未来に不安を抱く若者が増えている。その不安の根源に迫らずして、これからの住宅・不動産業の方向性を見出すことは難しい。その意味で第36回不動産女性塾で講演した野田聖子衆院議員の話が大きな示唆となっ(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇106 シリーズ その想い(最終回) かたちで伝える 感性で受け取る
志をもつ人たちの〝想い〟を聞いてきた。個人の孤立化、各層の分断化が進む現代社会で、個々人が抱く想いは果たして他者に伝わるのか。人と人とが理解し合うことはいつの世も難しいが、そこで諦めてしまえば前には(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇105 シリーズ その想い、重なる 「ひと・住文化研」が開いたシンポジウム 幸福は家を変革することから
人それぞれが抱く想いが、人との出逢いによって重なり合い、いずれ花開くときが来る――そんな予感を抱かせるシンポジウムが11月14日、都内で開かれた(3面参照)。 ◇ ◇ 主催したのは一般財団法人ひ(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇104 シリーズ その想い、どこへ 不動産流通プロフェッショナル協会の真鍋茂彦代表に聞く 「高度なコンサルティングは哲学」
FRP創設の狙い ――一般社団法人不動産流通プロフェッショナル協会(FRP)が発足したのは21年春でした。不動産流通推進センターが認定している公認不動産コンサルティングマスターと宅建マイスターの資格保持者を会員(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇103 シリーズ 今叶う、その想い ドムスデザインの戸倉蓉子社長に聞く 住文化を語る喜び
「子供の頃の夢は看護師になること。明治生まれの祖父から伝記を読むことを勧められていた私が選んだのは〝看護師の母〟と呼ばれたフローレンス・ナイチンゲールでした。200年前の人で建築家でもあった彼女が、傷(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇102 シリーズ 定借にかける、その想い 5人のキーマンに聞く 〝土地活用に柔軟性〟
定期借地権の課題と展望と題したシンポジウムが10月11日、都内で開かれた。協賛団体・企業は20にも及んだ。 第一部は本郷尚税理士と江口正夫弁護士による対話型トークセッションで、(1)定借における宅建業者の手(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇101 シリーズ その想い、どこから アールシーコアの二木浩三社長に聞く 「こころのオアシスを提供したい」
BESSが新たなブランド展開をする。それは「こころのオアシス」。現代社会は、情報の肥大化で人々の心が砂漠化している。だから心を解放し潤いをもたらす「ゆるみ」や「隙(すき)」が求められている。大人も子供もス(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇100 シリーズ その想い、本当ですか 価値住宅の高橋正典社長に聞く 「住宅は住み始めてからが本番」
建てては壊すビジネスを繰り返し、新規顧客ばかりを追い求めた結果……我が業界は時代とお客様に取り残されました。〝我々は、選ばれるサービスを提供しなければならない〟〝我々は選ばれる企業にならなければならな(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇99 待ったなしの新資本主義 リードする不動産業 人間復活の時代へ
業界では多くのセミナーやシンポジウムが開かれているが、近年はパワーポイントを使って資料やデータを説明するだけのものが多く、どこか物足りない。講演者の人間的側面が伝わってこないからだろう。演壇という舞(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇98 社会の底を編むもの 11月14日、記念シンポジウム 「ひと・住文化研」設立1周年
筆者にとって住まいシリーズ4冊目の著書となる『住文化創造~日本再生へのガイドライン』(プラチナ出版)が刊行された。昨年11月に発足した一般財団法人ひと・住文化研究所からの依頼で、現代における住文化の必要(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇97 寒くて、暑い貧困住宅 産官学民の連携訴える 「健康・省エネ住宅推進会議」がシンポ
東京の都心には数十億円するようなマンションもあれば、同じ都内でも、クーラーの電気代を惜しんだ高齢者が熱中症で死亡するような劣悪な環境の住宅も残っている。全く次元の違う話だが〝住まい〟の話であることも(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇96 FRPが提言 仲介本来の姿へ『行動宣言』 未だ曖昧「宅建士」の立ち位置
公認不動産コンサルティングマスターと宅建マイスターを会員とする一般社団法人不動産流通プロフェッショナル協会(FRP)は8月21日、両資格を公認する不動産流通推進センターへ3度目の提言を行った。 今回の提言で(続く)